VRC の派生ユーザがソフトウェア構成要素 (たとえばセッション) を開始すると、下図のように仮想マシン (VM) は外から内へと検索します。仮想マシン (VM) は顧客が独自のカスタマイズで作成した構成要素のカスタマイズを検索します。独自のカスタマイズがない場合は、仮想マシンは顧客に固有のカスタマイズなどを検索します。 下図は、仮想マシン (VM) が構成要素のカスタマイズをどのように移動するかを示しています。 ![]() 仮想マシン (VM) による VRC 構造の移動 検索パスは、ユーザが関連付けられているパッケージコンビネーションと会社によっても異なります。たとえば、開発パッケージコンビネーションのパッケージ VRC はランタイムパッケージコンビネーションの VRC から派生し、これらランタイムパッケージコンビネーションは標準パッケージ VRC から派生しています。 下図は、開発パッケージコンビネーションの派生構造を示しています。 ![]() パッケージ VRC の派生構造 前の図で、顧客拡張子 dev が付いている VRC は cus 拡張子の VRC から派生し、cus 拡張子の付いている VRC は標準 VRC から派生しています。ユーザがパッケージコンビネーション b61O_a_cus を操作してソフトウェア構成要素を開始した場合、仮想マシン (VM) は cus 拡張子の付いている VRC でカスタマイズを検索します。そのようなカスタマイズを検出した場合は、そのカスタマイズされた構成要素を起動します。そのようなカスタマイズが無い場合は、標準 VRC の構成要素を起動します。 ユーザがパッケージコンビネーション b61O_a_dev を操作してソフトウェア構成要素を開始した場合、仮想マシン (VM) は dev 拡張子の付いている VRC でカスタマイズを検索します。カスタマイズが見つからない場合、仮想マシン (VM) は cus VRC で検索を続けます。この VRC にも構成要素のカスタマイズバージョンが含まれていない場合は、標準 VRC の構成要素が起動します。 相互に派生するパッケージ VRC を数多く作成すると、派生構造が非常に複雑になります。 込み合った複雑な VRC 派生構造から、次のような結果が生じます。
この理由で、VRC 派生構造を定期的に削除する必要があります。パッケージ VRC を削除する前に、VRC がパッケージコンビネーションに連結していないことを確認してください。パッケージ VRC は パッケージコンビネーション別パッケージ (ttaad1121m000) セッションでパッケージコンビネーションから切断できます。
注意
パッケージ VRC を削除すると、派生元の構造が変わります。関連するユーザとパッケージコンビネーションのユーザファイルと fd6.2 ファイルが自動的に生成されて、新しい派生元の構造が含まれます。 下図は、削除前と削除後のパッケージ VRC の派生構造の例を示しています。 ![]() 削除手順の前後のパッケージ VRC 派生構造 通常は、パッケージコンビネーションに属さないカスタマイズしたソフトウェア構成要素が含まれた顧客定義の VRC のみが削除されますが、 標準ソフトウェアが含まれたパッケージ VRC を削除することもできます。 たとえば、下図は、LN Common パッケージの標準ソフトウェアが含まれたパッケージ VRC の派生構造を示しています。新しい標準には、新機能、フィーチャパック、バグの修正などを含めることができます。 新しい標準は古い標準の上に置かれます。そのため、ソフトウェア構成要素の重複がありえます。したがって、重複を削除するため標準パッケージ VRC を定期的に消去する必要があります。 ![]() LN Common パッケージの派生構造 VRC の最大の深さ、つまり積み重ねられる VRC の数は 40 です。ただし、最良の結果を得るには、VRC の最大の深さをできるだけ小さく抑えてください。
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