標準ソフトウェア環境の手順の詳細

標準ソフトウェア環境の手順の詳細

ステップ 1. 新しいパッケージ VRC を作成する

この例では、カスタマイズ部門に専用のパッケージ VRC である tcB60O_a_cus を作成します。新しいパッケージ VRC は、LN の 「共通」 パッケージの標準ソフトウェアのパッチ/更新が含まれている tcB60U_a_stnd 更新パッケージ VRC から派生させる必要があります。

  1. パッケージ VRC (ttadv1511m000) セッションを開始します。
  2. ツールバーの新規作成をクリックします。パッケージ VRC (ttadv1111s000) 詳細セッションが開始されます。
  3. パッケージバージョンリリース、および顧客フィールドに新しいパッケージ VRC の識別子のそれぞれのセグメントを入力します。 

    この例では、tcB60O_a_cus VRC を作成します。以下の情報を指定します。

    • パッケージ: tc
    • バージョン: B60O
    • リリース: a
    • バージョン: cus
  4. 派生元領域内のフィールドで、新しいパッケージ VRC の派生元となるパッケージ VRC を入力または選択します。 

    この例では、新しい VRC を B60U_a_stnd VRC から派生させる必要があります。以下の情報を指定します。

    • バージョン: B60U
    • リリース: a
    • バージョン: stnd
  5. 保存をクリックしてから閉じるをクリックして、パッケージ VRC (ttadv1511m000) 概要セッションに戻ります。
  6. 概要セッションを終了します。

注意: Infor では、ツール (tt)、ツールアドオン (tl)、データディレクタ (da)、OpenWorld Middleware-enabling (tm)、およびニューテクノロジ (nt) を除いて、すべてのパッケージに固有の VRC を作成することをお勧めします。

ステップ 2. 新しいパッケージ VRC のソフトウェア構成要素を保存するディレクトリを新規作成する

新しい VRC のソフトウェア構成要素を保存できるランタイムディレクトリを作成します。パッケージ VRC ごとに、フォーム、メニューなどのディレクトリのパスを定義する必要があります。この例では、ランタイムディレクトリを ${BSE}/application ディレクトリに保存する必要があります。

この例では、新しいカスタマイズ VRC tcB60O_a_cus のソフトウェア構成要素のランタイムディレクトリを作成します。ランタイムディレクトリは ${BSE}/application ディレクトリに保存できます。

後の段階で、新しいカスタマイズ VRC のランタイムディレクトリの標準パッケージ VRC tcB60_a と更新 VRC tcB60U_a_stnd からソフトウェア構成要素をコピーできます。

  1. ソフトウェア構成要素のディレクトリ (ttadv1115m000) セッションを開始します。
  2. ツールバーの新規グループをクリックして、グリッドの上のグループフィールドに新しいカスタマイズパッケージ VRC tcB60O_a_cus を入力します。
  3. ツールバーの新規作成をクリックして、ソフトウェア構成要素の新しいディレクトリを作成します。
  4. ソフトウェア構成要素フィールドで、ディレクトリを作成するソフトウェア構成要素を入力または選択します。ソフトウェア構成要素のタイプごとにディレクトリを指定することをお勧めします。システム上のパスフィールドには、システム上のディレクトリのパスを入力できます。このシステムは、クライアント/サーバ環境のローカルでもリモートでもかまいません。詳細は、このセッションのヘルプを参照してください。
  5. 新しいデータを保存してセッションを終了します。

注意: 新しいパッケージ VRC ごとにディレクトリを作成する必要があります。

ステップ 3. 新しいパッケージコンビネーションを作成する

新しいパッケージ VRC をリンクできるパッケージコンビネーションを作成する必要があります。この例では、パッケージコンビネーション b60oacus を作成します。パッケージコンビネーションの名前と説明、およびテーブルとドメイン定義の場所を指定する必要があります。

カスタマイズパッケージ VRC をリンクできるパッケージコンビネーションを作成するには: 

  1. パッケージコンビネーション (ttaad1520m000) セッションを開始します。
  2. ツールバーの新規作成をクリックして、新しいパッケージコンビネーションを作成します。パッケージコンビネーション (ttaad1120s000) セッションが開始されます。
  3. パッケージコンビネーション (例: b60oacus) をパッケージコンビネーションフィールドで指定し、そのパッケージコンビネーションのテーブル定義を保存するディレクトリをテーブル定義パスフィールドに入力します。ディレクトリが存在しない場合は、ディレクトリを作成するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。
  4. Yes をクリックして、テーブル定義ディレクトリの作成を承諾します。パッケージコンビネーション (ttaad1120s000) セッションが再開します。
  5. パッケージコンビネーション (ttaad1120s000) 詳細セッションの保存をクリックした後、閉じるをクリックして、パッケージコンビネーション (ttaad1520m000) セッションに戻ります。
  6. 概要セッションを終了します。
ステップ 4. パッケージ VRC を新しいパッケージコンビネーションにリンクする

新パッケージ VRC を新しいパッケージコンビネーションにリンクする必要があります。

カスタマイズパッケージ VRC tcB60O_a_cus をカスタマイズパッケージコンビネーション b60oacus にリンクするには: 

  1. パッケージコンビネーション別パッケージ (ttaad1121m000) セッションを開始します。
  2. ツールバーの新規グループをクリックし、グリッドの上のグループフィールドにカスタマイズパッケージコンビネーション b60oacus を入力します。
  3. ツールバーの新規作成をクリックして、パッケージ VRC をパッケージコンビネーションにリンクします。
  4. [パッケージバージョン]、[リリース]、[顧客] の各フィールドにパッケージ VRC コードを指定します。この例では、tcB60O_a_cus というコードになります。パッケージコンビネーションに含めるすべてのパッケージ VRC でこのステップを繰り返す必要があります。Infor では、ツール (tt) とツールアドオン (tl) を除くすべてのパッケージの VRC を含めることをお勧めします。
  5. 適切なメニューの DD の再作成をクリックして、ドメイン、テーブル定義、セッション、およびファイル転送のランタイムデータディクショナリを再構築します。必要に応じて、パッケージコンビネーションにリンクされている会社のテーブルが新しいデータ定義に従って再構成されます。プロセスが実際に開始する前に、デバイスの選択 (ttstpsplopen ) セッションが開始します。このセッションを使用して、手順の実行中に発生したエラーに関するレポートを出力できます。プロセスが完了すると、発生したイベント数を示すメッセージが表示されます。
  6. OK をクリックして、パッケージコンビネーション別パッケージ (ttaad1121m000) セッションに戻ります。
  7. プロセスが完了すると、セッションを終了します。
ステップ 5. 会社を新しいパッケージコンビネーションにリンクする

LN の該当するデータを含む 1 つまたは複数の会社にパッケージコンビネーションをリンクする必要があります。一連の会社にパッケージコンビネーションをリンクすることもできます。

既存の 1 つの会社にのみ新しいパッケージコンビネーション b60oacus をリンクするには: 

  1. 会社別パッケージコンビネーションの変更 (ttaad1101m000) セッションを開始します。
  2. 新旧のパッケージコンビネーションを指定します。
  3. 新しいパッケージコンビネーションにリンクする会社を範囲指定グループボックスに指定します。
  4. 変更をクリックして処理を開始します。
  5. プロセスが完了すると、閉じるをクリックしてセッションを終了します。
ステップ 6. ユーザを新しいパッケージコンビネーションにリンクする

LN ソフトウェアをカスタマイズするユーザにパッケージコンビネーションをリンクする必要があります。ユーザが新しいパッケージコンビネーションにリンクしている場合は、ユーザのデフォルトの会社番号もこのパッケージコンビネーションにリンクされます。個別のユーザにパッケージコンビネーションをリンクすることもできます。

一連のユーザに新しいパッケージコンビネーション b60oacus をリンクするには: 

  1. ユーザに対するパッケージコンビネーションの変更 (ttaad2200m000) セッションを開始します。
  2. 新旧のパッケージコンビネーションを指定します。
  3. 新しいパッケージコンビネーションにリンクするユーザを範囲指定グループボックスに指定します。
  4. 変更をクリックして処理を開始します。
  5. プロセスが完了すると、閉じるをクリックしてセッションを終了します。
ステップ 7. 開発者の権限を変更する

ソフトウェア構成要素を作成またはカスタマイズできる開発者権限のあるユーザの場合は、新しいパッケージコンビネーションのパッケージ VRC の権限が与えられるように、ユーザプロファイルに関連付けられている開発者権限テンプレートを変更する必要があります。テンプレートは、LN の権限管理システム (AMS) で定義します。開発者権限の詳細については、「ユーザ管理」 を参照してください。

開発者権限テンプレートのパッケージ VRC を tcB60O_a_cus に変更します。

  1. 開発者権限のテンプレート (ttams1151m000) セッションを開始します。このセッションはパスワードで保護されています。
  2. 必要なパスワードを指定します。セッションが開始します。
  3. ツールバーの新規グループをクリックして、新しい VRC を追加する開発者権限テンプレートを指定します。
  4. 新規作成をクリックします。開発者権限のテンプレート (ttams1151m000) セッションが開始されます。
  5. 新しいパッケージ VRC を指定します。
  6. 開発者に権限が与えられているモジュールと言語を権限対象グループボックスに指定します。
  7. ツールバーの保存終了をクリックして、開発者権限のテンプレート (ttams1551m000) 概要セッションに戻ります。
  8. 適切なメニューの変更をランタイム DD に変換をクリックして、テンプレートのデータをランタイムデータディクショナリに変換します。
  9. プロセスが完了すると、セッションを終了します。
ステップ 8. Business Data Entities (BDE) のテストツールを初期化する

このステップは、ビジネスオブジェクト (Business Data Entities) を作成/カスタマイズしてテストする場合に実行する必要があります。BOL テストツール - 公開レイヤ (tlbct3250m000) セッションでは、テスト履歴テーブルにテストデータを格納できるため、後からテストを再利用することができます。

このテストツールを使用できるようにするには、まずテストデータを保存する会社を指定する必要があります。

  1. ツールアドオンの初期化 (tlcom0200m000) セッションを開始します。このセッションでは、公開テストツールに必要なテーブルとツールアドオン (tl) 回帰テストのデータの保存に必要なテーブルを作成します。
  2. 公開テストツールと回帰テストには別々の会社番号を設定できます。公開テストツールデータフィールドと解析データフィールドに、該当するデータの保存先となる会社番号を指定します。たとえば、それぞれに 300 と 101 を入力します。
  3. をクリックして続行します。実行する処理の概要が表示されます。
  4. 終了をクリックして、指定した会社にテーブルを作成します。

たとえば、これ以降に公開テストツールを開始すると、データが会社 300 から読み取られます。回帰テスト内で生成または読み取られたデータは会社 101 に保存されるか、会社 101 から読み取られます。

ステップ 9. 通常ユーザに新規またはその他の環境の権限を与える

開発者権限のない通常ユーザが新しい環境を使用できるようにするには、そのユーザデータを変更する必要があります。

通常ユーザのパッケージコンビネーションを b60oacus に変更するには: 

  1. ユーザデータ (ttaad2500m000) セッションを開始します。
  2. グリッド内のユーザをダブルクリックします。
  3. パッケージコンビネーションフィールドに、新しい環境のパッケージコンビネーションを入力します。会社フィールドに、このパッケージコンビネーションにリンクされている会社を入力します。保存終了をクリックします。
  4. ユーザを選択した後、 適切なメニューの変更のランタイム DD への変換をクリックします。変更のランタイム DD への変換 (ttams2200m000) セッションが開始されます。
  5. 特定の要件に応じて、該当するチェックボックスをオンにした後、ランタイムに変換をクリックして、ランタイムデータディクショナリ内のユーザのパッケージコンビネーションを変更します。
  6. 閉じるをクリックしてこのセッションを終了します。

これで新しいソフトウェア環境を使用できます。新しいユーザ設定を有効にするには、ユーザはいったんログオフして再びログオンする必要があります。

注意

また、ワンステップソフトウェア環境の手順を使用してソフトウェア環境を作成することもできます。この手順は簡単であり、標準ソフトウェア環境手順の場合と結果は同じです。ただし、標準ソフトウェア環境の手順で説明したセッションを使用して、作成したソフトウェア環境をメンテナンスする必要があります。