トリガーの概要
LN でイベントが発生したときに、別のサイトまたはアプリケーションに通知する場合は、トリガーが使用できます。
これには、データディレクトリ (da) パッケージのトリガー (TRG) モジュールが使用できます。
このモジュールは LN の小さい構成要素であり、次の処理をします。
- イベントを受信する
- イベントが特定の条件に一致するかどうかをチェックする
- 事前定義された処理を実行する
重要な用語
| 用語 | 説明 |
| イベント | イベントとは、発生した事柄を示すメッセージです。イベントの例としては、新しい販売オーダの作成、価格の変更、支払の受取などがあります。イベントには、イベントタイプのほか、オーダ番号など、イベントが発生したオブジェクト識別子のようにイベントに関係するデータや、変更されたデータも含まれます。イベントの詳細については、『User's Guide for Triggering』の第 3 章 「Event handling」 を参照してください。 |
| 条件 | すべてのイベントが有効とは限らないため、条件が使用されます。たとえば、新たに作成されたオーダの通知は、オーダがマニュアル入力された場合にのみ必要とされる場合があります。変更の通知は、特定の状況に達した場合にのみ必要とされる場合があります。 |
| 処理 | 処理は、イベントが発生した場合に実施することを示します。たとえば、プログラムの実行や、受信側のアプリケーションで選択できる XML ファイルの作成などがあります。 |
イベントの起源
イベントは、次のように複数のソースから生成することができます。
-
LN セッションはイベントを生成することができます。これにはセッションをカスタマイズする必要があります。このタイプのカスタマイズは、セッションにボタンを追加するなど、ユーザに表示することも、プログラムスクリプトに行を追加して、特定の状況が発生した場合にイベントを作成するなど、ユーザに非表示にすることもできます。
- 作成、変更、または削除されたオブジェクトに対する変更イベントは、交換モジュールから作成することができます。削除されたオブジェクトの場合、交換ジョブが定期的に実行され、LN データに対する変更を収集し、その変更ごとにイベントを作成します。変更は監査証跡から収集されます。
- 定期的にデータセット全体を同期させるためにトリガー機構を使用できます。交換モジュールは特定のデータセットを定期的に読み取り、データの現在の状況に対応するイベントを作成するものです。データセットが小さい場合は、トリガー機構でデータセットの現在の状況を別のアプリケーションまたはサイトに通知することができます。したがって、変更の追跡は必要ありません。
- タイマーを使用してイベントを生成することができます。その結果として、LN アプリケーションや LN データに関係なく、定期的にイベントが発生します。この場合は、何を実行するか処理を指定する必要があります。
ランタイム処理
次の例は、交換にもとづくシナリオで実行時に何が起きるかを示しています。
- ユーザ、または変更をもたらすその他のプロセスにより、OLTP (オンライントランザクション処理) データベースに変更が実施される
- 関連テーブルへの変更が監査証跡に記録される
- 交換プロセスがジョブで定期的に実行される
- 交換プロセスにより監査証跡から変更が選択され、定義済みのスキームに従って変更が処理される
- 交換スキームにより変更に対応する XML イベントが作成され、それらのイベントがトリガー構成要素に送信される
- トリガー構成要素はイベントを受信し、イベントに対して実行すべき処理をチェックし実行する
Workflowとの関係
トリガーモジュールを使用して、Workflow内のビジネスプロセスをトリガーできます。この場合、ワークフロー管理 (tgwfm) セッションを使用して、交換スキームおよびトリガーを生成できます。詳細については、オンラインヘルプの 「ワークフロー」 および Workflow Extension for LN のユーザマニュアル類を参照してください。
セッション
トリガーソリューションは、次のセッションで構成されています。
詳細情報
トリガーモジュールの詳細情報については、『User's Guide for Triggering』を参照してください。
トリガーモジュールで使用されるスクリプトについては、次のマニュアルを参照してください。