原価ペグ転送ルール

原価ペグ転送ルールは、原価ペグ転送で許される転送元と転送先を決定します。原価ペグ転送ルール (tcpeg1100m000) セッションで転送ルールが指定されていない場合、会社内のすべての計画グループのプロジェクト原価ペグを対象として原価ペグ転送が許されます。

転送ルールは以下のレベルで設定できます。

  1. 計画グループ
  2. プロジェクト
  3. 要素
  4. 活動

計画グループは最上位のレベルです。特定のレベルに設定されたルールは、下位レベルにも適用されます。継承 (転送入力)および継承 (転送出力)チェックボックスをオンにして、先行する上位レベルから転送ルールを継承することができます。計画グループの場合、最上位レベルであるために、継承オプションは使用できません。

注意

他の計画グループにプロジェクトを割り当てた場合、転送ルールは自動的に更新されます。したがって、転送ルールをマニュアルで調整する必要はありません。

エラーメッセージ

転送ルールの設定時に、要素と活動の設定が推奨どおりに定義されていない場合、以下のエラーメッセージが表示されます。

「[活動] フィールドの値を変更してください。理由: プロジェクト</要素/活動/xyz> の作業権限状況は [発行済] にする必要があります。」

要素と活動は活動 (tppss2100m000) および要素 (tpptc1100m000) セッションでメンテナンスできます。

借受/貸付転送と返却転送

借受/貸付転送と返却転送を使用する場合は、転送に関係するプロジェクトで双方向の原価ペグ転送が許可されていることを確認します。たとえば、プロジェクト A が在庫をプロジェクト B から借り受けて返却できるようにするには、両方のプロジェクトで双方向の転送を許可する必要があります。

別の方法として、指定した転送ルールで潜在的な借受プロジェクトからの転送が許可されておらず、返却転送が不可能である場合、プロジェクトペギングパラメータ (tcpeg0100m000) セッションの返却に対する原価ペグ転送ルールを無視チェックボックスをオンにできます。該当するプロジェクトの場合、これにより返却転送が可能になり、永続転送が禁止されます。

原価ペグ転送タイプ

借受/貸付という値は、指定された計画グループ、プロジェクト、要素、活動の永続的原価ペグ転送を完全には排除しません。原価ペグ転送タイプフィールドで借受/貸付が指定されている場合は、次のように処理されます。

  • 在庫不足が特定され、転送可能在庫が他のプロジェクトにある場合、出庫勧告生成処理によって借受/貸付転送が生成されます。過剰在庫が存在する場合、出庫勧告処理によって永続転送が生成されます。
  • 企業計画では、永続的原価ペグ転送の生成時に、過剰在庫のみが考慮され、転送可能在庫は無視されます。

永久が指定されていて、転送可能在庫の使用チェックボックスが次の場合:

  • オン

    過剰在庫が存在する場合、企業計画と出庫勧告処理によって過剰在庫から永続転送が生成されます。存在しない場合、永続転送は転送可能在庫に基づきます。

  • オフ
    過剰在庫が存在する場合、過剰在庫から永続転送が生成されます。

設定によって原価ペグ転送が許可されたプロジェクトに十分な転送可能在庫または過剰在庫がない場合、原価ペグ転送は生成されず、在庫不足レポートが作成されます。

永久という値は借受/貸付転送を除外します。

注意

転送可能在庫の使用チェックボックスがオフの場合、原価ペグ転送タイプフィールドでは永久の値のみ有効となります。このチェックボックスがオンの場合、 原価ペグ転送タイプフィールドで永久または借受/貸付を選択できます。