デポ修理での原価ぺギング

概要

サービスでは、原価ぺギングを｢デポ修理｣モジュールに導入することができます。サービス原価はプロジェクト、要素、または活動にペギングできます。

プロジェクトをペギングするには、コールのプロジェクト、要素、または活動情報、そして契約、メンテナンス販売見積、メンテナンス販売オーダ、または作業オーダを指定します。品目の原価をプロジェクトにペギングするために PCA ID の定義が必須である場合は、品目 - 一般 (tcibd0501m000) セッションで必須プロジェクトペグチェックボックスをオンにします。

ペギングが設定されたトランザクションの開始

ペグは、実際原価を登録するトランザクションで業務プロセスを開始するときにしか開始されません。例: コールおよびメンテナンス販売オーダ。

プロジェクト原価計算は、原価をペギングする計算です。原価はプロジェクト原価計算 ID を使用してペギングされます。次のようにして PCA ID を投入することができます。

新しいコール、契約、メンテナンス販売見積、メンテナンス販売オーダ、または外部作業オーダを作成するときに、PCA ID を入力します。

サービス契約で PCA ID を指定します。マニュアルで PCA ID を入力することもできます。

デポ修理処理でのペグの伝播

PCA ID は、結果として生じるトランザクションまで伝播されます (例: MSO へのコールから作業オーダへ)。コール/契約/メンテナンス販売見積/メンテナンス販売オーダ/作業オーダの状況が変わるまで、PCA ID を変更することができます。

サービス契約および構成ラインへのペグの伝播

サービスでは、コール/契約/メンテナンス販売見積/メンテナンス販売オーダ/作業オーダをサービス契約にリンクし、PCA ID を契約から取得するかどうかを、サービス契約によって指定することができます。デフォルトでは、構成ラインで PCA ID をサービス契約ヘッダから取得します。構成ライン上のこのような PCA ID は、メンテナンス販売見積ライン、メンテナンス販売オーダ部品ライン、および作業オーダまで伝播されます。

注意

状況が｢フリー｣または｢有効｣であるサービス契約の PCA ID を定義することができます。

コールへのペグの伝播

コールがサービス契約に関連付けられている場合、コールの PCA ID は、デフォルトではサービス契約ヘッダから取得されます。コールの状況が｢フリー｣の場合に、PCA ID を指定または修正することができます。修正の理由を指定する必要があります。

コールが (例: メンテナンス販売オーダまたはサービスオーダへ) 転送されずに解決した場合でも、このコールを請求することができます。原価は対応する PCA に記帳されます。原価構成要素を使用して、原価マッピング (tcmcs0149m000) セッションで原価マッピングを使用して適切なプロジェクト原価タイプを指定します。

メンテナンス販売見積へのペグの伝播

LN では見積ヘッダラインの PCA ID を、サービスコール、メンテナンス販売オーダ部品ライン、または作業オーダのいずれかからデフォルト設定します。PCA ID がこれらの発生元からデフォルト設定されない場合は、シリアル番号付品目がサービス契約にリンクされていれば、LN ではこの ID をサービス契約構成ラインからデフォルト設定します。メンテナンス販売見積の状況が｢フリー｣の場合、PCA ID を指定または変更することができます。

メンテナンス販売オーダへのペグの伝播

LN では、メンテナンス販売オーダの PCA ID を発生元のコールまたはメンテナンス販売見積からデフォルト設定します。オーダ部品ラインの PCA ID は、サービスコールまたはメンテナンス販売オーダ部品ラインからデフォルト設定します。PCA ID がこれらの発生元からデフォルト設定されない場合、シリアル番号付品目がサービス契約にリンクされていれば、LN ではこの ID をサービス契約構成ラインからデフォルト設定します。メンテナンス販売見積の状況が｢フリー｣の場合、PCA ID を入力または変更することができます。

MSO 部品ラインの作業オーダへのペグの伝播

デフォルトでは、PCA ID はメンテナンス販売オーダから取得されます。設置グループまたは品目がサービス契約にリンクされている場合、PCA ID はサービス契約構成ラインから取得されます。PCA ID がこれらの発生元からデフォルト設定されない場合、シリアル番号付品目がサービス契約にリンクされていれば、LN ではこの ID をサービス契約構成ラインからデフォルト設定します。メンテナンス販売見積の状況が｢フリー｣の場合、PCA ID を指定または変更することができます。

リンク/発生元が作業オーダであるメンテナンス販売オーダへのペグの伝播

シリアル番号付品目がサービス契約にリンクされている場合、LN では (メンテナンス販売オーダからリンクされている/発生している) 作業オーダの PCA ID を、サービス契約構成ラインからデフォルト設定します。PCA ID がこれらの発生元からデフォルト設定されていない場合、シリアル番号付品目がサービス契約にリンクされていれば、LN ではこの ID をサービス契約構成ラインからデフォルト設定します。メンテナンス販売見積の状況が｢フリー｣の場合、PCA ID を入力または変更することができます。

フォローアップ作業オーダへのペグの伝播

デフォルトでは、PCA ID は開始作業オーダから取得されます。設置グループまたは品目がサービス契約にリンクされている場合、PCA ID はサービス契約構成ラインから取得されます。PCA ID がこれらの発生元からデフォルト設定されていない場合、シリアル番号付品目がサービス契約にリンクされていれば、LN ではこの ID をサービス契約構成ラインからデフォルト設定します。作業オーダの状況が｢フリー｣の場合、PCA ID を入力または変更することができます。

デポ修理から LN 倉庫への材料要求の伝播

倉庫の材料を要求するために倉庫オーダをサービスから作成するとき、品目 - 一般 (tcibd0501m000) セッションでプロジェクトペグの継承チェックボックスがオンの場合にのみ、PCA ID が倉庫管理に伝播されます。倉庫管理では LN プロジェクトへの財務記帳用に PCA ID を使用します。倉庫管理では見込ペグ転送を次のように処理します。

例

品目 A を修理するために、サービスで材料 B および材料 C を使用する必要があります。品目 B では、LN サービスでペグによって在庫を要求します。品目 C では、サービスでペグによって材料を要求します。これは、B および C の原価をプロジェクトにレポートする必要があるからです。

倉庫管理で、対応する PCA を使用して品目 B の在庫があるかどうかがチェックされます。在庫不足の場合は、倉庫管理で、転送規則が適用されて LN サービス要求を満たすかどうかがチェックされます。倉庫管理では見込ペグ転送をバックグラウンドで処理します。

品目 C でも処理は同じです。サービスで PCA を使用して材料を要求しますが、ペグが設定されていない品目 C の在庫があります。

品目 A の需要トランザクションに、材料 B および C を要求する peg123 があるという状況を考察します。品目 - 一般 (tcibd0501m000) セッションのプロジェクトペグの継承チェックボックスが、材料 B については [はい]、材料 C については [いいえ] に設定されています。

	ペグの継承	原価ペギング先	倉庫への要求
材料 B	はい	P1E10A10	会計上の原価ペギング先: P1E10A10 在庫、ペギング元: P1E10A10
材料 C	いいえ	P1E10A10	会計上の原価ペギング先: P1E10A10 在庫、ペギング元: <空のペグ>

在庫内で材料 C にはペグが設定されていないので、原価はまだプロジェクトにペギングされません。ただし、材料 B はすでに原価がプロジェクトにペギングされているので、実際に出庫処理が実行されるときに、原価を再度プロジェクトに記帳する必要はありません。

購買オーダを作成するためのペグの伝播

プロジェクトがペギングされている品目の場合、購買オーダを作成すると、サービス (例: 外注) の PCA ID が LN オーダ管理に伝播され、対応するペグによって購買オーダが作成されます。｢購入｣タイプの材料要求では、品目 - 一般 (tcibd0501m000) のプロジェクトペグの継承チェックボックスがオンの場合にのみ、PCA ID が伝播されます。

時間を記帳するためのペグの伝播

サービスに時間を記帳すると、PCA は LN 従業員管理に転記され、作業オーダに時間が記帳されます。

雑費またはベンチストック材料費の記帳

実際雑費またはベンチ在庫材料費をサービスで定義するときに、原価が PCL にログ記録されます。メンテナンス販売の適用範囲ラインで品目を定義すると、この品目を使用して適切なプロジェクト原価タイプが識別されます。品目を定義しない場合には、原価構成要素を使用して、原価マッピング (tcmcs0149m000) セッションで原価マッピングを使用する適切なプロジェクト原価タイプが識別されます。

メンテナンス販売オーダの適用範囲ラインへのペグの伝播

メンテナンス販売オーダの適用範囲ラインの原価計算をするときに、LN 中央請求で請求が作成されます。収益および原価が対応する PCA に記帳されます。収益および原価が対応する PCA に記帳されます。メンテナンス販売の適用範囲ラインで品目を定義すると、この品目を使用して適切なプロジェクト原価タイプが識別されます。品目を定義しない場合には、原価構成要素を使用して、原価マッピング (tcmcs0149m000) セッションで原価マッピングを使用する適切なプロジェクト原価タイプが識別されます。LN 中央請求では、実際原価の関連 PCA ID を受け取ります。