原価転記タイプ

転記タイプは、プロジェクト処理を明確にするために使用します。プロジェクト処理の発生元は、次のいずれかになります。

  • マニュアル登録
  • 購買オーダのない 「財務会計」 からの請求方法
  • 登録時間
  • 直送
  • 倉庫からの納入

次の表は、取引の発生元と原価タイプを示します。

コミットメント
-材料労務設備外注雑費
1xxxx
2
3
4xxx
5x

 

原価
-材料労務設備外注雑費
1xxxxx
2xxxx
3xx
4xxx
5x

 

マニュアル登録

原価は、すべての原価タイプについてマニュアルで登録できます。コミットメントは、「労務」 を除くすべての原価タイプに入力できます。転記タイプは単純です。原価が処理されると、転記タイプは 「プロジェクト管理」 となり、原価が履歴に転記される場合は、同じ転記タイプが使用されます。コミットメントの場合、転記タイプは 「緩いコミットメント」 です。付加費用の場合、転記タイプに 「財務会計に転記する付加費用」 を使用して原価の発生元を明確にします。

原価。この後の処理段階で実際原価が利用可能になる場合、原価は調整によってコミットメントにリンクできます。原価はコミットメントに置き換えられます。

購買オーダのない 「財務会計」 からの請求方法

面倒な購買手順に対応するために、

財務会計でプロジェクトに直接、購買を入力できます。財務会計にマニュアルで入力された取引は、プロジェクト進捗パラメータ (tpppc0100s000) セッションの [財務会計の追加 WIP 仕訳] チェックボックスがオンの場合、総勘定元帳中間勘定に転記されます。取引 (tfgld1101m000) セッションで、異なるプロジェクトの原価をマニュアルで記帳できます。取引の転記 (tpppc4202m000) セッションでこれらの原価を処理してから、統合マッピング体系 (プロジェクト) (tfgld4102s000) セッションで特定のプロジェクトに引き当てられている総勘定元帳勘定に原価を記帳します。総勘定元帳中間勘定に入力された金額は、逆転記されます。

注意

統合マッピング体系 (tfgld4500m000) セッションの項目のいずれかにプロジェクトがリンクしていないことを確認してください。リンクしている場合、新しいプロジェクトを作成すると統合で問題が生じる可能性があります。

パラメータ消去

プロジェクト進捗パラメータ (tpppc0100s000) セッションの [財務会計の追加 WIP 仕訳] チェックボックスがオフの場合、プロジェクトには特定の仕掛品勘定が引き当てられないため、原価は履歴とすべてのプロジェクトの総勘定元帳仕掛品勘定に記帳されます。

登録時間

登録時間は、従業員管理の時間会計セッションで実行されます。プロジェクトに対し時間を処理すると、最終的に時間は 「登録時間」 転記タイプで履歴に表示されます。外注時間は購買オーダにリンクされます。この購買オーダについて送金合意を定義し (調達でチェック可能)、プロジェクトについて送金合意を定義する (財務会計のモジュール ACP でチェック可能) 必要があります。外注時間は、総勘定元帳ではなく、買掛金に転記されます。この財務会計モジュールでは、購買オーダの所要時間数が外注時間で更新されます。外注時間は労務費履歴に転記されます。付加費用は外注時間取引では計算されません。プロジェクト履歴には、成功した記帳が 「外注時間」 転記タイプで表示されます。

直送

発行オーダ、または購買オーダについて登録された入庫は、すべてコミットメントになり、コミットメント会計システムに記録されます。プロジェクトへの直送の場合、対応する請求書が入力されてオーダと照合されます。この時点で、コミットメントは実際原価になります。プロジェクト倉庫への納入の場合、プロジェクト倉庫の緩いコミットメントは、購買オーダが倉庫で受け取られると厳しいコミットメントになります。厳しいコミットメントは、プロジェクトによってオーダが発行されると原価になります。会計取引がプロジェクトではなく倉庫で実行される場合、倉庫の値を修正できます。これは、「値の修正」 転記タイプで表示されます。値の修正を使用できるのは、購買オーダがまだ照合されていない場合のみです。

注意

購買請求書の承認によって生じた原価取引は、財務会計の総勘定元帳には転記されません。転記タイプは次のとおりです。

  • 請求書 (購買オーダ)。
  • 逆取引: 逆納入 (プロジェクト)。財務会計のプロジェクト仕掛品は納入取引で更新されます。納入時の請求書金額と承認時の請求書金額の差異は、発生した場合のみ総勘定元帳に転記されます。
注意

「原価品目」 タイプの品目がオーダされる場合、このオーダラインは常に直送として処理されます。品目を倉庫に発行できる場合でも、直送として処理されます。プロジェクトでは、緩いコミットメント (購買オーダの作成)、厳しいコミットメント (プロジェクトまたはプロジェクト倉庫への納入)、および原価が区別されます。緩いコミットメントおよび/または厳しいコミットメントがプロジェクトに記帳されるかどうかは、「コミットメント記録 (購買取引)」 によって決定され、以下の値が使用されます。

  • オーダと納入: 緩いコミットメントと厳しいコミットメントの両方を使用する
  • 納入: 厳しいコミットメントのみ使用する
  • なし: コミットメントを使用しない 例外が 1 つあります。プロジェクトへの納入は、このリストに関係なく、「一時原価」 テーブルで常に厳しいコミットメントになります。これは、財務会計の総勘定元帳に仕掛品取引を作成できるようにするために必要です。この取引は、プロジェクト履歴 (原価) に転記されません。原価は常に記帳されます。
倉庫からの納入

プロジェクト倉庫の在庫 (コミットメント) がプロジェクト (原価) によって発行される場合、「直送」 と同じタイプの手順が有効になります。以下の場合は逆コミットメントになるため、原価取引にはなりません。

原価取引:

  • 別の倉庫への納入
  • 返品オーダ
  • 調整オーダ
注意

プロジェクト倉庫への納入で生じた原価取引は、購買オーダによって、総勘定元帳に転記されずにプロジェクトに転記されます。転記タイプは次のとおりです。

  • プロジェクト倉庫に納入
  • 逆取引: オーダ。この財務転記は、倉庫管理で行われます。財務会計のプロジェクト仕掛品 (WIP) は、プロジェクトがプロジェクト倉庫から在庫を出庫する場合のみ更新されます。転記タイプ 「納入」 の逆原価取引は、総勘定元帳ではなく、プロジェクトに転記されます。