製造における製造倉庫オーダ

資材および完成品の詳細な倉庫処理により、次のことができます。

  • 倉庫内に残っている数量を取り消すことと余剰数量を工程から倉庫に返却することを区別できます。
  • 特定のロットコードまたはシリアル番号を倉庫に返却できます。これは、特定の資材または製造オーダについて複数のロットまたはシリアル番号が倉庫内にある場合に便利です。
  • 1 つの資材または製造オーダについて異なる計画出庫日または計画入庫日を指定できます。この異なる日付が計画在庫処理に反映されます。これにより、MRP 計画はより正確な資材計画になります。
  • 倉庫オーダの自動処理を使用する場合 (品目 - 製造デフォルト (tiipd0102m000) セッションの直接処理倉庫オーダラインチェックボックスがオンの場合)、たとえば数量不足などにより前回自動処理が失敗したときに自動処理を再開できます。
  • 返品オーダの使用時に異なる倉庫手順を選択できます。
製造倉庫オーダ (timfc0101m000) の使用方法

資材表示で、特定の製造倉庫オーダについて、セッションの見出しとラインどちらでも資材数量の出庫、取消、返却を行うことができます。

倉庫から資材を出庫するには: 

  1. ヘッダの出庫フィールドに、出庫する数量を指定します。
  2. 適切なメニューで、処理をクリックします。出庫フィールドに入力した数量がオーダ数量よりも少ない場合は、新しい製造倉庫オーダを作成できます。
  3. 資材処理プロセスを続行するには、適切な製造倉庫オーダを選択して、適切なメニューで次の手順アクションを選択します。

資材数量の取消を行う場合は、ヘッダの返却予定フィールドまたは取消予定フィールドにそれぞれの数量を指定した後、適切なメニューの処理をクリックする必要があります。

ブロックチェックボックスがオフの場合、オーダ数量フィールドの数量をそれ以上マニュアルで変更して、倉庫から出庫する特定の数量を取り消すことはできません。

  1. 取り消したい数量は、ヘッダの取消予定フィールドまたは特定の製造倉庫オーダの取消予定数量フィールドに指定します。たとえば、特定の資材のオーダ数量が 8 であるときに、実際に必要な数量が 6 の場合は、取消予定フィールドに 2 と入力します。

    資材内訳が存在する場合は、該当する製造倉庫オーダで数量を取り消す必要があります。資材内訳が存在しなければ、ヘッダの取消予定で数量を取り消すことができます。

  2. 適切なメニューで、処理をクリックします。倉庫管理でオーダ数量が修正されます。修正後のオーダ数量がこのセッションに表示されるかどうかは、倉庫出庫手順がそれまでにどの程度進んでいるかによります。 
    • 倉庫出庫手順がまだ開始されていない場合またはまだ初期段階の場合には、該当する製造倉庫オーダのオーダ数量が調整されます。取消予定フィールドに入力した数量が、オーダ数量フィールドの数量から差し引かれ、取消予定フィールドは再度 0 (ゼロ) になります。
    • 倉庫出庫手順がすでに相当進んでいる場合は、製造倉庫オーダのオーダ数量は調整できません。ただし、取消済数量が取消済数量フィールドに表示されるので、倉庫の従業員はこの数量については倉庫からピッキングを行う必要がないと判断できます。取消予定フィールドは再度 0 (ゼロ) になります。

数量を返却するには、次の手順を実行します。

  1. 返却数量フィールドに返却する数量を入力します。
  2. オプションで、返品理由フィールドに理由コードを、返品オーダタイプフィールドにオーダタイプを指定します。
  3. 必要に応じて、ロット/シリアルを選択フィールドで選択をクリックします。その後、ロット/シリアルの返却 (whinh2149m000) セッションでロットコードまたはシリアル番号を指定できます。

    複数ロットチェックボックスおよび複数シリアルチェックボックスがオフの場合は、シリアル番号またはロットコードが 1 つだけ製造倉庫オーダに適用されるか、または製造倉庫オーダにはシリアル番号/ロットコードはまったく適用されません。次の手順として、返却の作成をクリックすると、現在の製造倉庫オーダからのロットコードまたはシリアル番号が自動的に返品オーダにコピーされます。ロットコードが定義されていない場合、ロットコードなしの返品オーダが作成されます。

  4. 返却の作成をクリックします。指定された数量の製造倉庫オーダが作成されます。
複数の製造倉庫オーダ

製造倉庫オーダ (timfc0101m000) セッションでは、特定の製造オーダに関して製造倉庫オーダがリストされます。製造倉庫オーダは、次の処理と関連性があります。

次のセクションに、たとえば次の納入や有効化構成品目の場合など、製造倉庫オーダの例が複数提供されています。

出庫用と次の納入用の 2 種類の製造オーダが用意されています。この 2 つの製造倉庫オーダは引当日は当初同じですが、製造倉庫オーダ (timfc0101m000) セッションでマニュアルで引当日を変更できます。

製造オーダ内訳 (tisfc0105m000) セッションで定義されるオーダ内訳により、複数の製造倉庫オーダを生成できます。これは、完成品または資材が品目 - 一般 (tcibd0501m000) 詳細セッションでロット管理として定義され、品目 - 倉庫管理 (whwmd4500m000) 詳細セッションで在庫中ロットチェックボックスがオンになっている場合です。該当する有効化コードごとに、製造倉庫オーダが 1 つずつ生成されます。

完成品または資材がロット管理でない場合は、有効化コード 0 (ゼロ) について製造オーダまたは資材の全数量が記録されるため、製造倉庫オーダが 1 つだけになります。

品目 - 一般 (tcibd0501m000) セッションで有効化構成供給チェックボックスがオフの場合も、製造倉庫オーダは 1 つのみです。

ロット番号またはシリアル番号の検索

特定のロット番号またはシリアル番号に関連したオーダを検索する必要がある場合、製造倉庫オーダ概要セッションを使用できます。

検索結果は常に生成されるとはかぎりません。

品目のロット選択フィールドが任意で、複数ロットチェックボックスがオンの場合、これは 1 つのオーダに複数のロット番号が使用されることを意味します。その結果、それらのロットコードのどれかに関係した製造倉庫オーダを製造倉庫オーダ概要 (timfc0101m100) セッションで検索することができません。

同様のことがシリアル番号付品目についても言えます。複数シリアルチェックボックスがオンの場合、1 つのオーダで複数のシリアル番号が使用されます。その結果、それらのシリアル番号のどれかに関連した製造倉庫オーダを製造倉庫オーダ概要 (timfc0101m100) セッションで検索することができません。

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