LN における段取クラスと段取状況の概要

生産にかかる時間を短縮する有効な手段は、段取時間を減らすことです。生産の段取時間の短縮によって得られる利益は莫大なものです。さらに、段取時間を可能な限り短縮すると、それが事実上工程の状況に反映されます。段取クラスおよび段取状況は、LN において段取時間の短縮を実現する目的に使用されています。

特定の作業で品目を緑色に吹付塗装したい場合、そのための必要な機械の設定をしなければならず、これには時間がかかります。その後に同じ機械を使用して品目を赤色で吹付塗装する場合は、その機械を赤色の塗装用に再設定する必要があります。段取時間を短縮するには、赤色に吹付塗装する品目の製造オーダをすべて連続してスケジュールするのが最善の方法です。緑の品目を含むオーダについても、連続してスケジュールすることができます。

また、使う塗装色を緑色から赤色に変えるよう機械を設定した場合には、赤色から緑色に段取り替えするよりも長い時間がかかると考えられます。この例では、先に赤色のオーダを処理してから緑色のオーダを処理した方がよいという意味になります。

つまり、段取クラスおよび段取状況を使用することにより、共通の特徴にもとづいて複数の製造オーダから複数の品目を分類できるということです。機械の設定変更なしでも品目グループの作業が実施可能となるように、製造オーダの処理順序が影響されます。

一般品目特徴オプションを設定すると、各特徴の段取クラスと各オプションの段取状況を生成できます。

詳細は、製品特徴の段取クラスと段取状況を定義するにはを参照してください。

段取状況は、オーダブロックによる計画に使用できます。オーダブロックは、共通の段取状況を持つ一連の製造オーダです。