オーダ原価、固定振替価格、および標準原価間の差異

見積オーダ原価の計算手順は、標準原価の計算および固定振替価格在庫評価方法による価格の計算と基本的に同じです。このテキストには、差異のみを解説します。

  1. 見積オーダ原価の計算には、他のデータソースを使用します。見積オーダ原価は次の値にもとづいて算出されます。
    • 製造オーダのオーダ数量
    • 見積資材
    • 製造計画
  2. 実際材料費および見積材料費は、総計原価構成要素から構成されるものであり、詳細原価構成要素にもとづく原価価格計算とは対照をなします。
  3. 原価計算にはファントム構成要素の計算が含まれます。見積製造オーダ原価に関しては、ファントム品目が取り込まれ、詳細原価構成要素別に計算されます。ファントムの計画数量は、ロットフォーロット展開により決定されます。
  4. 見積オーダ原価に関しては、品目入庫付加費用 (完成品用) のみ計算されます。
  5. 次のチェックボックスのいずれかがオフの場合、 見積オーダ原価から固定原価が除外されます。
    • 原価計算パラメータ (ticpr0100m000) セッションの評価額に固定費を含めるチェックボックス
    • プロジェクト管理パラメータ (tipcs0100m000) セッションのプロジェクト評価に固定費を含めるチェックボックス
  6. 計算は、工程管理パラメータ (tisfc0100s000) セッションのワークセンタ別会計取引チェックボックスには影響されません。[ワークセンター別製造結果] チェックボックスがオンの場合、すべての作業の見積オーダ原価が、今回の作業および前回の作業から総計されます。金額は仕掛品振替原価構成要素に保管されます。
  7. 見積オーダ原価では会計取引を実行できません。見積オーダ原価は次の用途に使用されます。
    • 製造結果の確定
    • 仕掛品振替原価
    • 付加費用クローズ前の転記
  8. 外注とは、製造プロセスの一部を発注先に委託するプロセスです。次の 2 種類があります。
    • 計画外外注
    • 計画的外注

オーダ見積には常に外注原価が含まれます。