インストールに関する一般的な考慮事項

この章では、インストールに関する一般的な考慮事項とインストールのヒントについて説明します。あらかじめ、システムの使用方法と再分割方法について考えておく必要があります。ハードウェアのサイズが小さすぎたり大きすぎたりすると、LN ソフトウェアの操作中に問題が発生する可能性があります。この章では、Infor に従ったマシンサイズの設定と、LN ソフトウェアのインストールの準備が完了していることを前提としています。

各種データベースのインストールの詳細については、データベースのインストール方法が説明されている章を参照してください。また、『Administrator’s Guide』(U8854 US) の 「RDBMS 管理」 も参照してください。

Infor では各種リレーショナルデータベース (RDBMS) をサポートしており、LN ユーザが各種データベースを使用できるように設定できます。Infor ERP LN 6.1 のサポートの一覧表をテクニカルノートで確認します。この一覧表には、サポートされているオペレーティングシステムと RDBMS のバージョンが記載されています。認定されているデータベースを以下に示します。

  • Oracle Server
  • MySQL Server
  • Informix Dynamic Server
  • DB2 Universal Database

データベース管理者は内容、内部構造、およびアクセス戦略を決定し、セキュリティおよび整合性を定義し、パフォーマンスを監視します。

シングルバイト、マルチバイト、Unicode のキャラクターセット

インストールを開始する前に、LN に使用するキャラクターセットを決定する必要があります。マルチバイト および Unicode を使用すると、パフォーマンスに著しく影響するほか、インストールするのに 2 倍のディスク容量が必要になります。ハードウェアへの影響については、『Sizing Guides』を参照してください。

シングルバイト から、 マルチバイトUnicode への変更をインストール後に行うと、極めて多くの時間がかかります。

データベースのインストール

UNIX での LN のインストールでは、認定データベースの機能をインストールする必要があります。調整など、データベースのインストール後に必要な作業を実行してから、LN をインストールします。このインストール方法の詳細については、それぞれのデータベースの章または付録を参照してください。

ユーザ

一部のデータベースでは大文字を処理できないため、すべてのユーザとグループの名前を小文字で作成します。

ERP LN のインストール前に既存のデータベースがある場合

LN のインストールでは、データベースを新規作成できるほか、既存のデータベースを選択することができます。最適な結果を得るには、LN のインストールでデータベースを作成します。

ログファイルのチェック

インストール後、インストールログファイルはクライアントコンピュータの %TEMP% に配置されます。以下に例を示します。

C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Temp\BaanERP Setup\<envname>

あるいは、ステージ領域から直接インストールを開始した場合、ログファイルはディレクトリ Logging Files の下に作成されます。これらのログファイルをチェックしてください。

C/S シナリオ

LN は、常にクライアント/サーバ (C/S) モードで実装されます。このため、プレゼンテーション層、アプリケーション層、およびデータベース層を含む LN アーキテクチャーの主な部分は、別々のマシンで実行できます。さまざまな C/S シナリオを構成できます。ただし、LN のほとんどのシナリオはガートナーグループの以下の 2 つのシナリオにもとづいています。

  • リモートプレゼンテーションシナリオ (2 層)
  • リモートデータ管理 (3 層)

2 層シナリオでは、プレゼンテーション層はクライアントマシン (通常は PC) 上で動作し、サーバ部分にはアプリケーション層およびデータベース層が含まれます。2 台のマシンが使用されているので、このタイプの環境は 2 層環境と呼ばれます。3 層シナリオでは、アプリケーション層およびデータベース層は別のマシン上で動作します。ディスプレイドライバは別のマシン上で起動されます。詳細については、『Sizing Guide』を参照してください。

マスターアプリケーションサーバとアプリケーションサーバ

次の 2 種類のセットアップタイプが使用できます。

  • マスターアプリケーションサーバ (MAS)
  • アプリケーションサーバ (AS)

マスターアプリケーションサーバとは、アプリケーションファイルとデータベースを含む LN サーバ一式を指します。MAS には、必ずしもデータベースを搭載する必要はありません。データベースを別のサーバにインストールすることもできます。MAS にインストールされる LN コンポーネントは、以下のとおりです。

  • LNランタイムデータディクショナリ
  • 仮想マシン
  • データベースドライバ
  • 監査サーバ
  • LN 出力マネージャ
  • Solution License Manager (SLM)
注意

アプリケーションサーバをインストールする前に、まずマスターアプリケーションサーバをインストールします。アプリケーションサーバについての詳細は、『Application Server インストール/構成ガイド』 (U8392 JA) を参照してください。

アプリケーションサーバにインストールされるコンポーネントは、以下のとおりです。

  • 仮想マシン (bshell とも呼ばれます)
Installation Wizard

Installation Wizard のデータベース固有部分には、以下の事項について指定する必要があります。

  • データベースサーバの場所
  • データベースのユーザとグループ
  • データベース接続
  • データベース構成パラメータ
  • データベースデバイスの場所とサイズ
  • データベース構成ファイル

上記事項の説明については、オンラインヘルプを参照してください。

これで、自分の構成に該当するデータベース用のインストールの章に進むことができます。それ以外のデータベースのインストール方法を読む必要はありません。