付録: Oracle Serverディスク容量の割当 この節の例は、ファイルシステム内の表領域にもとづいています。次の表は、Oracle 表領域の標準名の一覧です。
次の表は、Oracle インストールおよび表領域の予想されるディスク容量の一覧です。これは、ユーザが約 100 人の場合を目安としています。
注意
日本語 (マルチバイト) または UNICODE 用のインストールの場合は、DATSPACE に最低 2 GB、IDXSPACE に最低 2 GB のディスク容量が必要です。 最適なパフォーマンスを得るには、複数のディスクに表領域を分散します。たとえば、Oracle およびデータベースに 4 台のハードディスクを使用可能な場合は、以下のように構成するとよいでしょう。
Oracle 環境変数 LN のインストール中、Oracle の環境変数をいくつか設定する必要があります。これらの設定についての詳細は、LN Installation Wizard のオンラインヘルプを参照してください。 インストール後の Oracle 環境の構成 以下の節では、Oracle を正しくインストールした後に行う必要がある Oracle 構成作業について説明します。 Oracle パラメータの修正 Oracle が正常に動作するようにするには、標準のインスタンスの作成後に、いくつかの Oracle パラメータを修正する必要があります。oracle ユーザとしてログオンする必要があります。 パラメータの変更は、以下のように SQL*Plus で行うことができます。 SQL> alter system set sga_max_size = 1G scope=spfile; これ以外のすべての調整作業については、指定したユーザ数をシステムのカーネルが処理できるかどうかを検証する必要があります。『Oracle Installation and Configuration Guide』のインストール前作業についての章も参照してください。 spfile のパラメータを変更した場合は、データベースを再起動して変更を有効にする必要があります。
注意
ここで説明しているパラメータの値は、いずれも初期値として適切です。後で追加の調整作業がシステムで必要になることがあります。ERP LN のインストール環境にはカスタマイズや差異があるため、最適な値を本書に掲載するのは困難です。 以下の変数および指定値は、init.ora<number> ファイルで追加または変更を行う必要があります。
sga_max_size および sga_target parameters db_block_buffers および shared_pool_size の 2 つのパラメータは、マシンのメモリ消費に大きく影響します。したがって、会社数、インストールのタイプ、プロセス数、および内部メモリに応じて、サイズ決定を行う必要があります。 算出された値は、より大規模なインストール用の値と考えてください。必ずしもそうとは限りませんが、小規模なインストールではこれらの値を小さくすることができます。これらを算出する公式は次のとおりです。
サイズ設定のガイドによると、LN を Oracle バージョン 10 と組み合わせる場合は、以下の設定が適切です。
この表では、システムごとのメモリ量が説明されています。ホストモードの環境では、Ig は LN のメモリ量と、Oracle に要求されるメモリ量の合計です。データベースサーバの場合、これは Oracle プロセスと Oracle 共有メモリに消費されるメモリ量の合計です。
例
メモリサイズを計算するには、以下の式を使用します。 It = Ib + (P × Ig) = 512 + (30 × 65) = 2462 Mb システムに 3 GB 指定します。 Oracle によって使用されると思われるサイズは以下のとおりです。 It = (P × lg 3 Tier) = 30 × 25 = 750 MB 最初は sga_target と sga_max_size を 512 MB にするとよいでしょう。メモリには、他のメモリを使用するものもあるので、さらに調整を行うと、512 MB が十分な値であるかどうかがわかります。
例
メモリサイズを計算するには、以下の式を使用します。 It = Ib + (P × Ig) = 512 + (75 × 25) = 2387 Mb システムに 3 GB 指定します。 Oracle によって使用されると思われるサイズは以下のとおりです。 It = (P × lg 3 Tier) = 75 × 25 = 1875 Mb 最初は sga_target と sga_max_size を 1500 MB にするとよいでしょう。メモリには、他のメモリを使用するものもあるので、さらに調整を行うと、1500 MB が十分な値であるかどうかがわかります。 oratab ファイルの調整 Root.sh スクリプトの実行中、Oracle 構成ファイル /etc/oratab が作成されます。一部のシステムでは、このファイルは別のディレクトリ (/var/opt/oracle/oratab) にあります。このファイルには、Oracle インストールディレクトリの実際パスが記載されます。Infor ERP のインスタンスについては、次のようなデフォルトエントリが /etc/oratab ファイルに含まれます。 ssa:/usr2/app/oracle/product/<バージョン>:N このエントリは次のように読み取ります。
3 番目のフィールドの値を N から Y に変更する必要があります。 表領域の拡大 表領域を拡大するのは、たとえば、表領域がほぼいっぱいの場合、あるいは事前に余分の領域を作成する場合です。表領域を拡大するには、既存の表領域に追加のデータファイルを追加します。表領域を拡大するには、DBA 権限が必要です。この章の 「ロールバックセグメントの表示」 で説明したように sysdba として接続してください。 次の例は、表領域を拡大する問合せの構文を示しています。この例では、sqlplus ユーティリティが使用されています。 SQL> alter tablespace 表領域名 2> add datafile ‘ファイル名‘ 3> size サイズ; たとえば、/usr2/oracle/dbs の表領域 DATSPACE を 512 MB 拡大するには、以下の問合せを入力します。この例では、sqlplusl ユーティリティが使用されています。 SQL> alter tablespace datspace 2> add datafile ‘/usr2/oracle/dbs/dat02dbf’ 3> size 512M; 表領域の拡大後、Oracle データベースサーバを再起動する必要はありません。 TNSNAMES.ORA このパラメータは DESCRIPTION 節に表示されます。 service = (DESCRIPTION= (SDU=8192) (TDU=8192) (ADDRESS= (PROTOCOL=tcp) (PORT=2010) (HOST=abc)) (CONNECT_DATA= (SID=ssa)) ) SDU の値と異なる値を TDU に設定することができます。ただし、TDU 値は設定しなくても構いません。たとえば、TDU=1024 で SDU=1536 の場合、512 バイトおよび 1024 バイトのデータがトランスポート層に送られます。TDU=2048 で SDU=1536 の場合、1536 バイトのデータがトランスポート層に送られます。 LISTENER.ORA ファイル Oracle ネットサービスは、選択した名前とプロトコルアドレスを持つリスナーを構成します。また、Oracle ネットサービスは、外部手順のプロトコルアドレスおよびスタティックサービス情報も構成します。このパラメータは SID_DESC 節に表示されます。 SID_LIST_LISTENER = (SID_LIST = (SID_DESC = (SDU = 8192) (TDU = 8192) (SID_NAME = ssa) (ORACLE_HOME = /oracle/product/<version>) ) ) ネットサービス ネットサービスを使用するクライアント/サーバのインストールの場合は、設定のいくつかを更新する必要があります。詳細は 『Oracle9i Net Services Administrator's Guide』を参照してください。 ネットサービスの調整 パフォーマンスを向上させるには、ネットワーク層で使用されるパケットサイズを増やす必要があります。サービス層とトランスポート層のバッファをそれぞれコントロールする SDU パラメータと TDU パラメータを使用して、これらのパケットサイズによるコントロールを構成することができます。 これらのサイズは 2K (デフォルト値) より大きく調整できます。SDU および TDU のサイズは 32K まで調整できます。 この調整は、クライアント側 (ファイル TNSNAMES.ORA) とサーバ側 (LISTENER.ORA) で行ってください。システムによって異なりますが、このファイルは etc、/var/opt/oracle または $ORACLE_HOME/network/admin のいずれかのディレクトリにあります。
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