ODM へのファイルのインポート
ODM へのファイルのインポートが可能になったことにより文書管理機能が強化され、ユーザはレガシシステムのファイルを ODM にインポートすることができます。すべてのインポートファイルを単一の ODM 文書にリンクするか、またはファイルごとに個別の ODM 文書にリンクすることができます。さらに、ODM 文書をサービスオーダ、購買オーダ、設計品目などの ERP エンティティにリンクできます。
ユーザは、ファイルを次の 2 つのエリアタイプにインポートできます。
-
作業エリア: 頻繁に修正するファイルは、「作業エリア」 にインポートできます。
-
保管エリア: アクセスが制限されるファイルは、保管エリアにインポートできます。複数の保管エリアが 1 つのライブラリにリンクされる場合、インポートファイルはすべての保管エリアにコピーされます。ユーザがファイルを保管エリアにインポートするとき、文書改訂の状況はリリース済に変更されます。
ODM へのファイルのインポートの前提条件
- リモートシステムとの間でファイルを転送してやり取りするために、ODM 保管クライアントをインストールします。このシナリオでは、保管サーバプログラムはそれぞれのシステム上で実行される必要があります。
-
従業員 - 一般 (tccom0101m000) セッションを使用して、ODM へのファイルのインポート (dmdoc7100m000) セッションを実行する従業員を作成します。
-
役割 (tcppl0160m000) セッションを使用して、従業員の役割を作成します。
-
従業員別役割 (tcppl0170m000) セッションを使用して、作成した役割を従業員にリンクします。
-
役割任務 (dmcom0135m000) セッションを使用して、必要なアクションを役割に割り当てます。
次の条件でファイルをインポートできます。
- インポートファイルのリンク先である文書のタイプは、「簡易」 である必要があります。文書 (dmdoc1510m000) セッションの即時承認プロセスチェックボックスをオンにします。即時承認プロセスの中で、文書は直接リリースされます。
- 選択された文書改訂の状況は、設計中である必要があります。
ファイルのインポート処理
次のステップを実行してファイルをインポートする必要があります。
-
ODM へのファイルのインポート (dmcom7100m000) セッションを開始して、レガシファイルを ODM パッケージにインポートします。
- コンピュータをホストとして指定します。インポートするファイルは、このソースコンピュータ上にあります。矢印をクリックして、ホスト (dmdoc5500m000) セッションからホストを選択します。コンピュータは、リモートホストまたはローカルホストとして指定できます。
-
ローカルホストチェックボックスがオンの場合、ホスト名フィールドは無効になります。[ローカルホスト] チェックボックスをオンにして、コンピュータを 「ローカルホスト」 として指定します。
-
ローカルホスト: インポートするファイルが ODM へのファイルのインポート (dmdoc71000m000) セッションが実行されるコンピュータと同じコンピュータ上にあるときは、そのコンピュータを 「ローカルホスト」 として指定する必要があります。
-
リモートホスト: インポートするファイルがネットワーク上の別のコンピュータ上にあるときは、そのコンピュータを 「リモートホスト」 として指定する必要があります。
- リモートホストまたはローカルホストの場合、インポートするファイルが置かれたディレクトリへのファイルパスを指定します。
- すべてのファイルをインポートする場合は、全ファイルチェックボックスをオンにする必要があります。インポートするファイルを選択することもできます。注意: ホストがリモートの場合は、ファイルを選択できません。
- リモートホストまたはローカルホストの場合、ファイルの名前を指定するか、または [参照] ボタンを使用してインポートするファイルを選択します。
- ファイル文書のリンクタイプを選択します。リンクのタイプは次のとおりです。
-
一対多: 選択されたファイルは単一文書にリンクされます。インポートファイルと文書間のリンクが多対一のときのみ、ユーザは文書の概要 (dmdoc1510m000) セッションから文書フィールドの文書を選択または指定できます。
-
一対一: インポートするために選択されたファイルごとに個別の文書にリンクされます。リンクタイプが一対一のときに文書フィールドが無効の場合、システムは個々のインポートファイルがリンクされる文書を自動的に生成します。
-
ライブラリ (dmsys0540m000) セッションを使用してライブラリを作成し、保管エリアをライブラリにリンクします。要件に応じて、1 つのライブラリにリンクさせる 1 つの 1 次保管エリアと複数の 2 次保管エリアを作成できます。注意: インポートファイルとリンクする文書として指定された既存の文書のライブラリが、ライブラリフィールドで指定されたライブラリと異なる場合、選択された文書のライブラリに優先順位が与えられます。ライブラリフィールドの値を変更する場合には、事前に確認のプロンプトが表示されます。
- エリアタイプを選択します。エリアのタイプは、次の 2 つです。
- [作業エリア] オプションを選択すると、ファイルは [作業エリア] フィールドに指定された 「作業エリア」 ディレクトリにインポートされ、修正することができます。ファイルの状況はチェックアウトになり、関連文書の状況は設計中になります。[保管エリア] オプションを選択すると、ファイルは 「保管エリア」 にインポートされ、アクセスが制限されます。ファイルの状況はチェックインになり、関連文書の状況は 「リリース済」 になります。エリアタイプに 「保管」 を選択すると、作業エリアフィールドは無効になります。
-
文書タイプ (dmdoc2510m000) セッションから文書タイプを選択します。選択された文書タイプは、インポートファイルがリンクされるすべての文書に割り当てられます。
- 矢印をクリックして、文書の概要 (dmdoc1510m000) セッションから文書を選択します。注意: インポートファイルにリンクするために選択された文書の文書タイプが文書タイプフィールドで指定された値と異なる場合、選択された文書の文書タイプが優先されます。文書タイプフィールドの値を変更する場合には、事前に確認のプロンプトが表示されます。LN注意: 選択された文書のタイプは 「簡易」 である必要があります。注意: [文書] フィールドで選択した文書の文書タイプと、文書タイプフィールドで選択した値が似ている場合は、文書タイプフィールドが無効になります。
- 選択された文書に改訂が 1 つだけある場合は、改訂 ID が文書改訂フィールドに表示されます。ユーザがマニュアルで改訂を入力し、文書について複数の改訂が存在する場合は、警告メッセージが表示されて、ユーザが特定の改訂を選択できるようにします。
-
オブジェクト (dmsys1511m000) セッションからオブジェクトを選択し、文書を指定したオブジェクトインスタンスにリンクします。
-
エラーレポートを出力チェックボックスをオンにして、エラーレポートがある場合は出力します。
-
インポートをクリックして、インポート処理を実行します。
オブジェクトインスタンス
ODM へのファイルのインポート (dmdoc7100m000) セッションのファイルのインポートタブのオブジェクトフィールドで指定したオブジェクトに基づき、文書にリンクするオブジェクトインスタンスを選択できます。例: オブジェクト EITEM_REV (設計品目改訂) を選択した場合、リンクオブジェクトのインスタンス詳細タブに表示されるフィールドは、[設計品目] と [設計品目の改訂] です。
最初のフィールドに値を入力できます。矢印を使用して、値を選択します。無効になっている 2 番目以降のフィールドには、最初のフィールドで選択した値に基づいてデータが取り込まれます。
ファイル転送処理のシナリオ
次のフィールドの機能は、すべてのファイル転送シナリオで同じです。
-
全ファイルチェックボックス
- 文書リンクタイプ
- オブジェクト
-
リンクオブジェクトのインスタンス詳細タブのオブジェクトインスタンス
レガシシステムから LN ODM パッケージへのファイル転送シナリオは、次のとおりです。
-
リモートからリモート保管へ: ファイルのコピー元であるソースディレクトリがリモートシステム上にあり、コピー先がリモートシステムの保管エリアの場合、これらのファイルがリンクされる文書の状況はリリース済に変わり、ファイルの状況はチェックインに変わります。[ファイル文書のリンクタイプ] に 「一対多」 を選択した場合、文書タイプと文書を選択できます。すべてのインポートファイルが単一文書にリンクされます。「一対一」 のオプションを選択した場合、各インポートファイルは新規文書にリンクされ、文書は指定できません。文書 ID は、システムにより自動的に生成されます。
-
リモートからリモート作業へ: ファイルのコピー元であるソースディレクトリがリモートシステム上にあり、コピー先がリモートシステムの作業エリアの場合、これらのファイルがリンクされる文書の状況は設計中に変わり、ファイルの状況はチェックアウトに変わります。作業エリアディレクトリに存在するすべてのファイルをインポートするには、全ファイルチェックボックスをオンにする必要があります。全ファイルチェックボックスがオフの場合、インポートするファイルの名前を指定できます。
-
ローカルからリモート保管へ: ファイルのコピー元であるソースディレクトリがローカルシステム上にあり、コピー先がリモートシステムの保管エリアの場合、これらのファイルがリンクされる文書の状況はリリース済に変わり、ファイルの状況はチェックインに変わります。文書にリンクするオブジェクトを選択できます。さらにリンクオブジェクトのインスタンス詳細タブで、文書をリンクするオブジェクトインスタンスも選択できます。
-
ローカルからリモート作業へ: ファイルのコピー元であるソースディレクトリがローカルシステム上にあり、コピー先がリモートシステムの作業エリアディレクトリの場合、これらのファイルがリンクされる文書の状況は設計中に変わり、ファイルの状況はチェックアウトに変わります。
-
ローカルから ERP サーバ (作業エリア) へ: ファイルのコピー元であるソースディレクトリがローカルシステム上にあり、コピー先が ERP システムの作業エリアディレクトリの場合、これらのファイルがリンクされる文書の状況は設計中に変わり、ファイルの状況はチェックアウトに変わります。
-
リモートからローカル作業へ: ファイルのコピー元であるソースディレクトリがリモートシステム上にあり、コピー先がローカルシステムの作業エリアディレクトリの場合、これらのファイルがリンクされる文書の状況は設計中に変わり、ファイルの状況はチェックアウトに変わります。