ロットサイズ関連コストを計算するには

ロジスティックパラメータの最適化手順の一部として、LN では最適化期間中の合計原価が計算されます。

注意

この計算では資源原価値 (cprao3120m000) セッションで指定した時間周期のみが考慮されます。

計算
 TC = ICC + COI + SCN + SCO 

略語の意味は次のとおりです。

TC最適化する期間の合計原価
ICC 保管費用
COI廃止品目の原価
SCN段取原価 (通常料金)
SCO段取原価 (超過時間料金)

 

保管費用
 ICC = AIL x (IP ÷ 100) x C x L

略語の意味は次のとおりです。

ICC保管費用
AIL平均在庫レベル
IP在庫原価率
C品目の材料費 (標準原価)
L時間周期の長さ (日数)

 

例: 保管費用

データ:

AIL1200 kg (平均在庫レベル)
IP1 日当たり 0.1 % (在庫原価率)
C45 $/kg (資材の価格)
L30 日 (時間周期の長さ)

 

ICC = AIL x (IP ÷ 100) x C x L

計算結果: ICC = 1620 $ (30 日の期間に対する保管費用)

廃止品目の原価
 COI = AIL x C x (Ri ÷ 100) x L ÷ F

略語の意味は次のとおりです。

COI廃止品目の原価
AIL平均在庫レベル
C品目の材料費 (標準原価)
Ri廃止されるリスク (1 日当たりの割合)
L時間周期の長さ (日数)
F時間周期に品目が製造される回数

 

例: 廃止品目の原価

データ:

AIL1200 kg (平均在庫レベル)
C45 $/kg (資材の価格)
Ri1 日 1 % (廃止になるリスク)
L30 日 (時間周期の長さ)
F20 回 (時間周期に品目が製造される回数)

 

 COI = AIL x C x (Ri ÷ 100) x L ÷ F

計算結果 COI = 810 $ (廃止品目の原価)

 AIL = D ÷ (2 x F)

略語の意味は次のとおりです。

D時間周期中の合計需要 (棚卸単位)
F品目が製造される回数

 

例: 平均在庫レベル

データ:

L30 日 (時間周期の長さ)
D48,000 kg (時間周期中の合計需要)

 

在庫が 30 日ごとに 48,000 kg のレベルに補充される場合、平均レベルは 24,000 kg です。

しかし、在庫が 30 日ごとに 20 回 2,400 kg のレベルに補充される場合、平均レベルは 1,200 kg です。

 AIL = D ÷ (2 x F)

最初の計算結果:

F1 回 (品目が製造される回数)
AIL24,000 kg (平均在庫レベル)

 

2 番目の計算結果: F = 20 AIL = 1,200 kg

 F = D ÷ LS

略語の意味は次のとおりです。

F品目が製造される回数
D時間周期中の合計需要 (棚卸単位)
LSロットサイズ

 

段取原価 (通常料金)
 SCN = F x S' x R x (1 + SR ÷ 100)

略語の意味は次のとおりです。

SCN段取原価 (通常料金)
F品目が製造される回数
S'通常作業時間中の段取時間 [時間]
R作業費 (時間当たりの原価)
SR資源の段取率の割合

 

段取原価 (超過時間料金)
 SCO = F x S" x R x (1 + SR ÷ 100) x (1 + OR ÷ 100)

略語の意味は次のとおりです。

SCO段取原価 (超過時間料金)
S"超過時間中の段取時間 [時間]
OR超過時間料金の割合

 

以下のデータは資源原価値 (cprao3120m000) セッションで定義できます。

  • 開始日
  • 終了日
  • 超過時間料金表パーセント (OR)
  • 料金表切り替え (SR)
  • 日別リスク率 (Ri)
  • 在庫原価率 (IP)

計算結果は計画品目 - 最適化されたロットサイズ (cprao3110m000) セッションに表示されます。