分割払
分割払別の請求によって、販売オーダのオーダ商品が納入される前または後に、合計正味額の一部の金額または何割かの金額の請求書を送信できます。分割払を指定するには、分割払ラインを販売オーダに追加する必要があります。
分割払タイプ
分割払のタイプによって、分割払ラインが請求書として発行される時期が決まります。分割払には次のタイプがあります。
前払い
前払の場合は、商品の納入前に請求および販売先取引先の支払が完了している必要があります。
通常
通常の分割払の場合は、商品の納入前または納入時に請求します。
保証
保証分割払を請求できるのは、すべての商品が納入され、非保証分割払が請求された後です。
分割払設定
分割払は、次のステップで定義、メンテナンス、および表示します。
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販売オーダパラメータ (tdsls0100s400) セッション分割払タブで分割払パラメータを指定します。
- 販売オーダを入力し、販売オーダ - ライン (tdsls4100m900) セッションで分割払別請求フィールドを直接決済または間接決済に設定します。
- 販売オーダラインを追加してから、販売オーダ - ライン (tdsls4100m900) セッションの適切なメニューの販売オーダ - 分割払をクリックします。この結果、販売オーダ - 分割払 (tdsls4600m100) セッションが開始されるため、販売オーダに分割払スケジュールを入力できます。
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販売オーダ - 分割払 (tdsls4600m100) セッションで分割払をクローズします。すべての商品を納入し、すべての非保証の分割払を請求した後で、分割払をクローズできます。次に、保証分割払の請求書を作成できます。
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納入済販売オーダの処理 (tdsls4223m000) セッションで分割払を処理します。
注意
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分割払スケジュール (tcmcs2640m000) セッションでは、デフォルトの分割払スケジュールを作成できます。作成後、これらのスケジュールは販売オーダ分割払にコピーして使用できます。
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前払分割払の支払額の更新 (tdsls4200m000) セッションで前払い分割払の支払額が更新されます。販売オーダに対するすべての前払分割払が完全に支払われると、販売オーダ手順を続行できます。
分割払の決済および訂正
請求済分割払は、「商品」 が納入され商品請求書が出力されると決済されます (商品の金額から差し引かれます)。決済額 (分割払によってカバーされる商品請求の金額) は、分割払訂正の計算の基準となります。販売オーダ分割払のクローズ時に計算される訂正額は、分割払合計請求額と決済された商品請求額の差額です。これは、次の公式で計算されます。
請求される商品の金額 - 決済される分割払金額
注意
- 訂正分割払は、請求される商品の金額が決済される分割払金額よりも少ない場合のみです。この場合、顧客が請求される金額が高すぎ、反転訂正 - 前払、訂正 - 通常、または訂正 - 保証が作成されます。
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訂正 - 前払または訂正 - 通常分割払を入力できるのは、オリジナル分割払が構成または請求された後です。このようにして、請求は常に正しい通貨情報を取得できます。商品が出荷され販売オーダ分割払が終了した後に保証分割払が処理されるため、訂正 - 保証分割払は、オリジナル分割払が請求に発行される前に 「入力」 できます。ただし、オリジナルの保証分割払が請求に発行される前に、訂正 - 保証分割払ラインを請求に発行することはできません。このようにして、訂正保証の請求を構成する場合、正しい請求情報がオリジナル保証から取得されます。
- マニュアルで挿入された訂正分割払は、商品請求に対して決済されます。
決済には次のタイプがあります。
直接決済
まだすべての分割払が請求されていなくても、納入済の商品について請求できます。商品が請求されると、分割払ラインの請求金額が請求書の商品金額から差し引かれます。
直接決済では、即時に次の項目を表示できます。
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請求で、商品販売による収益
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販売オーダ実際納入ライン履歴 (tdsls4556m000) セッションで、商品の売上高
間接決済
販売オーダ分割払が終了するまで、納入済商品について請求できません。オーダが終了されると、分割払ラインの請求金額が請求書の商品金額から差し引かれます。
間接決済では以下が適用されます。
- 商品の販売による収益を請求で表示できるのは、販売オーダ分割払の終了後です。
- 商品の売上高が販売オーダ実際納入ライン履歴 (tdsls4556m000) セッションに記録されるのは、販売オーダ分割払が終了した後です。まだ販売オーダ分割払が終了していない場合、販売オーダパラメータ (tdsls0100s400) セッションでの定義によって、販売オーダライン履歴 (tdsls4551m000) セッションの前払分割払の品目コード、通常分割払の品目、または保証分割払の品目に売上高が一時的に記帳されます。
分割払 - 決済 (tdsls4513s000) セッションで分割払の決済を表示できます。請求で商品請求書が出力された後、このセッションでは請求済分割払の決済が表示されます。
注意
- 保証分割払は、常に商品請求書の送付後に請求されるため、請求前に決済されます。
- (+) の販売オーダラインを請求する場合、まず (-) の分割払が最大で合計分割払金額まで決済されます。
- (-) の販売オーダラインを請求する場合、まず (+) の分割払が最大で合計分割払金額まで決済されます。
例
ライン | 分割払タイプ | 分割払金額 |
---|
1 | 通常 | 200 |
2 | 通常 | 400 |
3 | 通常 | -50 |
4 | 保証 | 300 |
販売オーダ分割払合計 | 850 |
ライン | 販売オーダ金額 |
---|
1 | 150 |
2 | 500 |
3 | 80 |
4 | -10 |
販売オーダ合計 | 720 |
直接決済が適用されます。
フロー:
- 分割払ライン 1 が請求されます。請求額 = 200
- 分割払ライン 2 が請求されます。請求額 = 400
- 販売オーダライン 1 が請求されます。150 の商品金額が、請求済分割払ライン 1 に対して決済されます。
- 決済が必要な残りの商品金額 = 150 - (150) = 0
- 請求額 = 0
- 分割払ライン 3 が請求されます。請求額 = -50
- 販売オーダ分割払が終了します。
- 請求が必要な商品金額 = 500 + 80 - 10 = 570
- 決済が必要な分割払金額 = 50 + 400 - 50 + 300 = 700
- 訂正額 = 570 - 700 = -130
- 訂正分割払が請求されます。請求額 = -130
- 保証分割払について訂正分割払ライン 5 がマニュアルで作成されます。訂正額 = -300
- 訂正分割払ライン 6 が、通常分割払タイプでマニュアル作成されます。訂正額 = 170
- 分割払ライン 4 が請求されます。請求額 = 300
- 販売オーダライン 2 が請求されます。500 の商品金額が請求済分割払に対して次のように決済されます。
- 分割払ライン 3 の -50 の金額。決済が必要な残りの商品金額 = 500 - (-50) = 550
- 分割払ライン 5 の -300 の金額。決済が必要な残りの商品金額 = 550 - (-300) = 850
- 分割払ライン 1 の 50 の金額。決済が必要な残りの商品の金額 = 850 - (50) = 800
- 分割払ライン 2 の 400 の金額。決済が必要な残りの商品の金額 = 800 - (400) = 400
- 分割払ライン 4 の 300 の金額。決済が必要な残りの商品の金額 = 400 - (300) = 100
- 分割払ライン 6 の 100 の金額。決済が必要な残りの商品の金額 = 100 - (100) = 0
請求額 = 0 - 販売オーダライン 3 が請求されます。80 の商品金額が、マニュアルで挿入された分割払ライン 6 に対して決済されます。
- 決済が必要な残りの商品金額 = 80 - (70) = 10
- 請求額 = 10
- 販売オーダライン 4 が請求されます。すべての分割払が決済されます。請求額 = -10 + 10 = 0