プロジェクト会計
プロジェクト会計モジュールは、原価、コミットメント、収益、間接費、拡張、会計結果などに関する取引を作成およびメンテナンスするために使用されます。
プロジェクト実行中に実際原価を記録できます。原価記録は、プロジェクトまたは財務会計で実行するか、あるいは商品またはサービスの調達などのロジスティックプロセスの結果とすることもでき、その後プロジェクトに転送します。プロジェクト原価を記録するレベルを指定できます。
原価の進捗を追跡するには、以下の機能を使用できます。
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原価: すべての原価タイプのプロジェクトにかかる原価を表示、比較、およびメンテナンスすることができます。未処理の原価取引は、財務会計で表示できます。費用が財務会計、製造、またはオーダ管理のアクションの結果である場合は、これらの処理は自動的に作成され、処理されます。さらに、マニュアル入力された原価取引をメンテナンスすることもできます。
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コミットメントの使用: プロジェクト管理を最新の状態に保つため、月次レポートなどには適正な原価と将来の原価を入力する必要があります。コミットメントは、将来的な原価となる財務上の義務です。費用がかかった場合には、コミットメントは実際の原価に置き換えられます。コミットメントは、マニュアルと自動の 2 つの方法で記帳できます。この方法は、指定されたパラメータによって決まります。購買オーダが作成されるか、商品の受取が調達に登録されると、ただちにコミットメントが記帳されます。緩いコミットメント、および厳しいコミットメントを追跡できます。また、実際原価とコミットメントを出力して比較することもできます。
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原価履歴: さまざまな原価タイプのプロジェクト原価および契約原価に関して、履歴データの表示およびメンテナンスを行うことができます。
プロジェクト収益をマニュアルで登録したり、プロジェクト請求を介して収益を登録することができます。プロジェクトの請求書が 「請求」 に転記されると、プロジェクト収益をプロジェクトで利用できるようになります。さらに、契約に対する要素別および活動別収益の予測偏差をメンテナンスできるため、これによってモニタリングモジュールで結果をモニタできます。収益は複数の通貨で入力できます。収益を登録するには、まずプロジェクトの原価管理期間を記録する必要があります。この管理期間は収益の登録に使用されます。請求モジュールから得たプロジェクト収益は修正可能です。また、追加収益も入力できます。収益を確認してから、プロジェクト履歴および財務会計に登録済の収益を処理します。収益の履歴データの表示とメンテナンスも可能です。これには、請求書データと転記データが含まれます。
プロジェクト原価、収益および利益の会計結果を表示できます。請求の過不足、原価の過不足、および収益を表示できます。
中間会計結果および
IFRS 仕掛品残高を追跡することも可能です。
拡張取引
プロジェクトの拡張の進捗を追跡できます。以下のタイプの拡張取引がサポートされています。
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変動決済: この拡張タイプを使用して、請求目的で行う価格変動の影響を示します。この拡張タイプは、「原価加算」 プロジェクトと請求方法が単位レートに設定されているプロジェクトには定義できません。変動決済には、インデックス変動決済と価格変動決済の 2 つのタイプがあります。
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暫定金額: プロジェクトの計画時に特定部分のプロジェクト原価が不明である場合に、この拡張タイプを使用します。暫定予算額と後の実際原価との差額を決済することができます。
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要決済数量: この拡張タイプを使用して、特定範囲の原価対象に関して、予算数量と実際数量との差額を請求します。プロジェクトに送った数量が不明である場合、このタイプを使用します。
プロジェクトのトランザクション関連の原価、コミットメント、および収益をすべて承認できます。確認済の取引を (財務会計統合で選択された勘定を使用して) プロジェクト履歴および財務会計に転記できます。原価、収益取引、および中間結果を一括で確認することもできます。原価は請求およびプロジェクト履歴に転送されます。確認済処理を取り消すことも可能です。