スライスの計算エレメント

スライス設定デザイナーで計算エレメントを作成するか、データベース構造ペインでキューブで定義された既存の計算を使用できます。スライス設定デザイナーで作成する計算エレメントは、クエリスコープの MDX 計算です。キューブで定義されている計算は、セッションスコープです。同じスライスに、クエリスコープのエレメントとセッションスコープのエレメントがあります。

計算エレメントは、ソートとフィルターで使用されることがよくあります。たとえば、Samples アプリケーションの Measure 次元には、「Cost of Sales」および「Production Costs」エレメントが含まれますが、原価合計は含みません。ただし、計算済みのコスト合計エレメントを作成し、それをフィルターで使用して、値をレポートに含めるか除外できます。たとえば、コスト合計エレメントを使用して、売上原価と製造費用の合計が指定した金額未満の製品を除外します。

クエリスコープの計算エレメントは静的または動的にすることができます。セッションスコープの計算は静的にしかできません。静的エレメントの一意の名前は、選択した階層、指定した名前、および選択した場合は親エレメントから生成されます。

動的エレメントを作成するとき、たとえば、グローバル変数に一意の名前を指定し、その変数を数式で参照します。

解決順序をそれぞれの計算エレメントに割り当てることができます。計算エレメントが複数ある場合は、それらのエレメントのリストを表示する順序を指定できます。解決順序とリストの順序は、計算エレメントが計算される順序に影響する場合があります。解決順序およびリスト順序の影響は、データソースと、エレメントがセッションスコープかクエリスコープかによって異なります。

サーバーが一意の名前によって明示的に参照されている場合は、サーバーは常にエレメントを返します。つまり、リストデザイナーで選択するか、数式で参照する場合などです。チェックボックスをオンにすると、計算エレメントを可視としてマークできます。計算エレメントをレポートに表示するには、そのエレメントを可視としてマークし、リストデザイナーで選択します。

エレメントが明示的に選択されていない場合や、可視としてマークされていない場合は、エレメントがレポートに表示されません。エレメントが明示的に選択され、その場合に [表示] チェックボックスをクリアすると、エレメントはレポートに表示されたままになります。レポートからエレメントを非表示にするには、リストデザイナーで削除します。

AddCalculatedMembers が使用される場合、可視でないエレメントはサーバーから返されません。