計算結果 - 自動割り当て
[割り当てレポート] ページを使用して、連結エレメントでの労務構成を実行できます。いくつかの例を使って、割り当て構成と選択されているドライバーオプションによって割り当てレポート内での割り当て値の案分がどのように決まるのかを説明します。計算結果が実績 FTE 数に比例して割り当てられていることを確認できます。連結エレメントで上位レベルの構成のみが実行された場合でも、ベースエレメントの計算結果を提示できます。
データ割り当てプロセス
[割り当てレポート] ページを使用して、割り当てコンテキストで選択されている構成セット、バージョン、計算方法に対する FTE を計算します。計算は、選択した計算方法に定義されている計画次元に対して実行されます。
データ割り当てプロセスの手順は次のとおりです。
- 計算の割り当てコンテキストを選択します。
- ドライバーを追加し、計算で使用するドライバーオプションを各次元に選択します。
- 割り当てられたドライバーの係数値とドライバー加重を定義します。
保存されている構成に対して計算が実行されます。割り当て構成が保存された後に、計算結果の割り当てが実行されます。
自動割り当て
割り当てレポートでのドライバーオプションの選択内容によって、案分を使用してデータを割り当てるかどうかが決まります。
選択した次元に [詳細エレメント] オプションを使用する場合は、割り当てレポートで計算が実行されますが、選択した次元全体への割り当ては行われません。
選択した次元で [詳細]、[親]、[集計親データ]、または [合計] オプションを選択する場合は、データが次元全体に割り当てられます。割り当ては計画次元全体で実績 FTE に比例して行われます。
[割り当てレポート] に表示される計算結果は割り当て構成からの結果ですが、計算された値には割り当てが含まれません。[バージョン比較レポート] または [労働比較グラフ] で該当する勘定科目を選択すると、割り当て後の計算結果を確認できます。
以下の例は、データの割り当て方法と、計算でどのように案分が使用されるかを示しています。
例 1: 組織次元全体で割り当て
この例では、割り当て構成の結果と、[組織] 次元全体での結果の割り当てを示します。割り当て構成は [すべての組織] エレメントに対して作成されます。計算結果の FTE は 70 です。最後の列は、この FTE 値が組織全体でどのように配分されるかを示しています。割り当て値は実績 FTE に対して比例計算されます。個別割り当て実績 FTE の合計数は 20 です。ライン 501 には個別割り当て実績 FTE 値 3 があり、これはすべての FTE 値の 15% に相当します。割り当て結果を 15% で乗算する場合、結果の値 10.5 は、ライン 501 に割り当てられる計算済 FTE の結果を表します。
次の表は、割り当て前後の割り当て結果を示しています。割り当て後の個別割り当てと集計の両方の結果を示しています。組織全体での案分は [実績 FTE %] 列に比例して行われます。エレメント名の後の (C) は連結エレメントを意味します。
組織 | 個別割り当て実績 FTE | 実績 FTE % | 割り当て結果 | 割り当て後の計算結果 - 個別割り当て FTE | 割り当て後の計算結果 - 集計 FTE |
---|---|---|---|---|---|
すべての組織 (C) | 1 | 5 | 70 | 3.5 | 70 |
材料 (C) | 5 | 25 | 17.5 | 52.5 | |
購買 | 10 | 50 | 35 | 35 | |
製造 (C) | 1 | 5 | 3.5 | 14 | |
ライン 501 | 3 | 15 | 10.5 | 10.5 | |
100 | 70 | 70 |
割り当て構成に対して [詳細エレメント] オプションが選択されている場合は、割り当て結果と割り当て後の計算結果 (個別割り当て FTE 数) が同じになります。[詳細エレメント] オプションは個別割り当ての従業員を予測するために使用されるため、子エレメントへの割り当ては行われません。[すべての組織] に 70 の値が割り当てられます。この値は、割り当て構成からの計算 FTE 数と、割り当て後の個別割り当て FTE 結果と同じになります。
例 2: 組織次元全体で割り当て
[材料] と [製造] 連結エレメントの割り当て構成が作成されます。計算された FTE 結果が、実績 FTE に比例して [組織] 次元全体に案分されます。
[材料] エレメントの構成が作成されます。50 の値が [材料] 組織と [購買] 組織の間で割り当てられます。50 の 33.3% である 16.67 が [材料] に割り当てられます。残りの 66.67% は 33.33 の値となり、[購買] 組織に割り当てられます。
[製造] 組織用に別の構成が作成されます。40 の値が [製造] に対して計算されます。この値は、[製造] 組織とライン 501 の間で実績 FTE に比例して割り当てられます。10 の値 (つまり 40 の 25%) が [製造] に割り当てられます。また、30 の値 (合計値 40 の 75%) がライン 501 に割り当てられます。
次の表は、割り当て前後の割り当て結果を示しています。組織全体での案分は [実績 FTE %] 列に比例して行われます。エレメント名の後の (C) は連結エレメントを意味します。
組織 | 個別割り当て実績 FTE | 実績 FTE % | 割り当て結果 | 割り当て後の計算結果 - 個別割り当て FTE | 割り当て後の計算結果 - 集計 FTE |
---|---|---|---|---|---|
すべての組織 (C) | 1 | ||||
材料 (C) | 5 | 33.33 | 50 | 16.67 | 50 |
購買 | 10 | 66.67 | 33.33 | 33.33 | |
製造 (C) | 1 | 25 | 40 | 10 | 40 |
ライン 501 | 3 | 75 | 30 | 30 |
割り当て構成で [詳細エレメント] オプションが選択されている場合、割り当ては実行されません。[割り当て結果] 列は、選択したエレメントに割り当てられる値を表します。50 の値が [材料] に直接割り当てられ、40 が [製造] に割り当てられます。
例 3: ジョブ次元全体で割り当て
この例では、割り当て構成の結果と、これらの結果のジョブ全体への割り当てを示します。割り当て構成が以下のエレメントに対して作成されます。
- [組織] 次元からのライン 501 エレメント
- [ジョブ] 次元からの合計ジョブエレメント
行 501 エレメントはベースエレメントであるため、割り当ては [ジョブ] 次元間でのみ行われ、[組織] 次元全体では行われません。
計算された FTE 結果は 40 で、[割り当て結果] 列に示されています。最後の列は、この FTE 値がどのようにジョブ全体に配分されるかを示しています。割り当て値は実績 FTE に対して比例計算されます。個別割り当て実績 FTE の合計数は 61 です。
[管理] の個別割り当て実績 FTE の値は 1 で、これは FTE 値合計の 1.64% に相当します。割り当て結果 (40) を 1.64% で乗算すると、結果の値 0.66 は [管理] に割り当てられる計算済 FTE 結果を表します。
[オペレーション] の個別割り当て実績 FTE の値は 10 です。これは FTE 合計値の 16.34% に相当します。割り当て結果 40 の 16.39% である 6.56 が [オペレーション] に割り当てられます。[管理] 連結エレメントの集計 FTE は 7.22 です。これは、[オペレーション] の個別割り当て 6.56 と [管理] の個別割り当て 0.66 の合計です。
[製造] 従業員エレメントの個別割り当て実績 FTE の値は 50 です。これは FTE 合計値の 81.97% に相当します。割り当て結果 40 の 81.97% である 32.79 が [製造] 従業員エレメントに割り当てられます。
次の表は、割り当て前後の割り当て結果を示しています。ジョブ間での案分は [実績 FTE %] 列に比例して行われます。エレメント名の後の (C) は連結エレメントを意味します。
組織 | 個別割り当て実績 FTE | 実績 FTE % | 割り当て結果 | 割り当て後の計算結果 - 個別割り当て FTE | 割り当て後の計算結果 - 集計 FTE |
---|---|---|---|---|---|
ジョブ合計 (C) | 0 | 0 | 40 | 0 | 40 |
管理 (C) | 1 | 1.64 | 0.66 | 7.22 | |
オペレーション | 10 | 16.39 | 6.56 | 6.56 | |
製造 (C) | 0 | 0 | 0 | 32.79 | |
製造従業員 | 50 | 81.97 | 32.79 | 32.79 | |
100 |
割り当て構成に対して [詳細エレメント] オプションが選択されている場合、割り当て前と後の結果が同じになります。つまり、割り当て結果の値と、割り当て後の計算結果の値 (個別割り当て FTE 数) が同じになります。詳細エレメントオプションは個別割り当て従業員を予測するために使用されるため、子エレメントへの割り当ては行われません。値 40 は、ライン 501 と合計ジョブに割り当てられます。この値は、割り当て構成からの計算 FTE 数と、割り当て後の個別割り当て FTE 結果と同じになります。
例 4: 組織次元とジョブ次元で割り当て
この例では、割り当て構成の結果と、これらの結果のジョブと組織全体への割り当てを示します。割り当て構成が以下のエレメントに対して作成されます。
- [組織] 次元の [すべての組織] エレメント
- [ジョブ] 次元からの合計ジョブエレメント
すべての [組織] と [合計ジョブ] は連結エレメントであるため、両方の次元で割り当てが行われます。
この表には、割り当て構成から計算された FTE 数と、割り当て後の個別割り当て FTE 数が表示されます。ジョブ間での案分は [実績 FTE %] 列に比例して行われます。エレメント名の後の (C) は連結エレメントを意味します。
組織 | ジョブ | 個別割り当て実績 FTE | 実績 FTE % | 割り当て結果 | 割り当て後の計算結果 - 個別割り当て FTE | 割り当て後の計算結果 - 集計 FTE |
---|---|---|---|---|---|---|
すべての組織 (C) | ジョブ合計 (C) | 0 | 0 | 200 | 0 | 200 |
材料 (C) | ジョブ合計 (C) | 0 | 0 | 0 | 0 | 10.46 |
材料 (C) | 会計チーム (C) | 0 | 0 | 0 | 0 | |
会計担当者 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
クレジットアナリスト | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
物流チーム (C) | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
オーダー担当者 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
貨物取扱担当者 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
管理チーム (C) | 0 | 0 | 0 | 10.46 | ||
総括オペレーションマネージャー | 5 | 2.90 | 5.81 | 5.81 | ||
購買マネージャー | 4 | 2.33 | 4.65 | 4.65 | ||
購買 (C) | ジョブ合計 (C) | 0 | 0 | 0 | 189.54 | |
会計チーム (C) | 0 | 0 | 0 | 127.91 | ||
会計担当者 1 | 50 | 29.07 | 58.14 | 58.14 | ||
クレジットアナリスト | 60 | 34.88 | 69.77 | 69.77 | ||
物流チーム (C) | 0 | 0 | 0 | 58.14 | ||
オーダー担当者 | 30 | 17.44 | 34.88 | 34.88 | ||
貨物取扱担当者 | 20 | 11.63 | 23.26 | 23.26 | ||
管理チーム (C) | 0 | 0 | 0 | 3.49 | ||
総括オペレーションマネージャー | 1 | 0.58 | 1.16 | 1.16 | ||
購買マネージャー | 2 | 1.16 | 2.33 | 2.33 |
[組織] エレメントがベースエレメントでない場合、割り当ては [組織] 次元と [ジョブ] 次元の両方で行われます。割り当て構成に対して 3 つの次元を含む計算方法が選択されている場合、割り当ては 3 つの次元を使用して行われます。割り当ては、計算された [実績 FTE %] 列に基づきます。実績 FTE % は、割り当てられた値を個別割り当て実績 FTE に比例してすべての次元で配分するために使用されます。