スケジュール詳細の通貨計算

Financial Consolidation では、YTD 決算値の通貨計算とある特定期間の個々の増減は区別されます。

スケジュール内の個々の増減には、通貨換算レートと基準から構成される特定の通貨換算が割り当てられます。この基準は、通貨換算レートが現在の期間または前の期間のどちらから取得されたのかを示します。

[Business Modeling] > [ビジネスオブジェクト] > [財務] > [スケジュール] を選択します。[レート] 列で、次の為替レートを選択し、それぞれの換算で使用できます。

  • !: 勘定科目の通貨設定
  • A: YTD 平均レート
  • F: 決算レート
  • H: 取引時レート
  • WA: 加重平均レート

[基準期間] 列で、次のオプションを選択し、それぞれの換算で使用できます。

  • B: 決算レートまたは取引時レートの基準期間
  • C: 決算期間

期首残高については通常、勘定科目レート (!) と基準期間 (B) が使用されます。増加や減少、減価償却などの増減については通常、YTD 平均レート (A) または加重平均レート (WA) と決算期間が使用されます。

たとえば、ある勘定科目で YTD 決算レートを使用する場合、ローカルの値が 1,500、為替レートが 1.5 の場合、ローカル値を為替レートで除算することで算出されるグループ値は 1,000 になります。これは TFINANC キューブに表示される値です。

TDETAIC キューブには、決算値だけでなく期首残高を含む 1 年間の増減も表示されます。たとえば、ある勘定科目の期首残高がローカル通貨で 1,000、増加が 700 、減価償却が 200 の場合、グループ通貨の期首残高は基準期間のレートで計算され、増加と減価償却は現行年の YTD 平均レートで計算されます。

この同じロジックは、セグメント情報のみを保存する TSEGMOVC キューブに適用されます。

次の表は、グループ値を期首残高の基準期間レート 1.2 で計算する方法と、増加と減価償却を現行年の YTD 平均レート 1.4 で計算する方法を示しています。

説明 ローカル値 グループ値
期首残高 1,000.00 1,000/1.2=833.33
増加 700.00 700/1.4=500.00
減価償却 -200.00 -200/1.4=-142.86
期末残高 (合計) 1,500.00 1,190.47

計算されたグループ値は期末残高の値とは異なります。これは、個々の増減は期末残高と異なる方法で計算する必要があるためです。期末残高の正しい値を求めるには、通貨換算差異を含める必要があります。

次の表は、通貨換算差異を考慮して期末残高をグループ通貨で計算する方法を示しています。

説明 ローカル値 グループ値
通貨調整前の期末残高 1,500.00 1,190.47
通貨換算差異 0.00 190.47
通貨調整後の期末残高 1,500.00 1,190.47-190.47=1,000.00