プロセス製造生産バッチワークベンチの使用

[プロセス製造生産バッチワークベンチ] は、全ての生産関連トランザクション(生産、資材出庫、および作業)を記録し、バッチを検証したり完了したりするのにもっとも便利な保管場所です。ワークベンチでは、バッチの歩留や資材の不足を素早く確認できます。

プロセス製造オーダ(バッチ)を生成した後、ワークベンチを使用してバッチ情報を確認します。

  1. [プロセス製造生産バッチワークベンチ] ヘッダで、 [生産 ID] (バッチ)番号を選択し、バッチの [状況] が [オープン] か [完了] かを確認します。
  2. [パラメタ] タブでこの情報を確認するか、必要に応じて変更します。
    製造仕様書 / バージョン
    このフィールドには、生産バッチオーダの作成に使用された製造仕様書が表示されます。
    倉庫
    このフィールドには、この生産バッチオーダで使用される倉庫が表示されます。仕掛品目とサブジョブにおいて資材を使用する倉庫です。完成品ジョブには、ジョブレベルで定義された別々の倉庫があります。
    製造クラス
    このクラスはフォーミュラまたは仕様書に事前割り当てされます。
    製造サブクラス
    このサブクラスは、フォーミュラまたは仕様書に事前割り当てされます。
    デフォルトロット
    このフィールドには、このバッチオーダ内の全てのジョブで使用されたロットが表示されます。デフォルトでは、 [生産バッチ ID] 値に設定されていますが、上書きすることも可能です。
    ステージング場所
    このバッチオーダ内の全てのジョブが使用する場所です。元は [倉庫] フォームで当初設定し、生産バッチ作成中に更新される可能性がありますが、ここで上書きできます。
    スケジュール済開始日
    生産バッチの作成時に最初に割り当てられますが、この日付は生産バッチの開始日になります。上書きが可能です。
    納期
    生産バッチの作成時に最初に割り当てられますが、この日付は生産バッチの完了日になります。上書きが可能です。
    完了日
    これは生産バッチの実際の完了日です。生産バッチを完了するには、この日付が必要です。
  3. [パラメタ] タブのこれらのボタンを使ってタスクを実行することも、次の関連するフォームに移動することもできます。
    • [バッチ作業票]: このボタンをクリックすると、 [プロセス製造生産バッチ作業票レポート] フォームが開き、生産バッチオーダ作業票を印刷またはプレビューできます。
    • [原価詳細]: このボタンをクリックすると、 [ジョブ原価項目別詳細レポート] フォームが開き、生産バッチオーダのレポートを印刷またはプレビューできます。
    • [ジョブ状況]: このボタンをクリックすると、 [ジョブ原価詳細状況レポート] フォームが開き、生産バッチオーダのレポートを印刷またはプレビューできます。

    他のボタンは、このトピックで後述します。

  4. [ジョブ] タブで、 ジョブ、副製品、およびサブジョブのリストを確認します。(副製品およびサブジョブは、一部のケースでのみ定義されます。)梱包を取り扱うには主要ジョブと出力ジョブが必要です。確認後、システムが正しく設定されているようであれば、これでバッチを作成する準備が整いました。
    注:  この時点で、ジョブに資材を出庫し、出力の受入を記録するために SyteLine 標準製造プロセスを通してトランザクションを処理することもできます。代わりに [プロセス製造生産バッチワークベンチ] を使用することで、プロセスに関連する情報やトランザクションを素早く更新できます。ワークベンチで、または生産フォーミュラを編集します。また、仕掛調整を実行して出力のサイズやワークベンチでの配合のサイズを変更し、ジョブを前後に移動して、全てが適切にスケールされているか確認することもできます。

    [ジョブ] タブを使用すると、生産バッチオーダに割り当てられたジョブの表示、ジョブ受入の作成、または選択されたたジョブに関連する追加タスクの実行が可能です。現在どのジョブが選択されているかを判断するために、 [ジョブ/接尾辞] と [品目] がジョブグリッドの下に表示されます。

    [ジョブ] タブのボタンを使用して次のタスクを実行でき ます 。

    • [フォーミュラの編集] をクリックして [プロセス製造フォーミュラ] フォームを開き、選択したジョブに割り当てられたフォーミュラを表示します。このボタンは、選択したジョブがフォーミュラに関連付けられている場合のみ有効です。すると、フォーミュラの特定の設定を変更できます。これらの値を編集すると、生産オーダの残りの処理に影響します。

      フォーミュラの定義」を参照してください。

    • [リサイズフォーミュラ] をクリックして、選択されたジョブに割り当てられたフォーミュラのサイズを変更します。このボタンは、選択したジョブがフォーミュラに関連付けられている場合のみ有効です。ジョブのフォーミュラ全体を比率でサイズ変更できます。

      フォーミュラのサイズ変更」を参照してください。

    • 選択したジョブの統計を 更新するには、 [統計更新] をクリックします。ジョブが外部処理によって影響を受ける場合に関係してくるもので、生産オーダ全体を更新する必要はありません。
    • [ジョブの編集] をクリックし、選択した ジョブの [ジョブオーダ] フォームを開きます。
    • [資材出庫] をクリックすると、選択したジョブの [ジョブ資材トランザクション] フォームが開きます。
    • [ジョブ受入] をクリックして、選択したジョブの [ジョブ受入] フォームを開きます。
    • [ジョブ資材の編集] をクリックし、選択したジョブの [ジョブ資材] フォームを開きます。

    [ジョブ] グリッドは、処理の観点からジョブとその現在の状態に関する次の情報を表示します。

    ジョブ/接尾辞
    システムによって割り当てられたジョブと接尾辞が表示されます。ジョブ ID は生産バッチオーダとして定義され、接尾辞にはサブ組立オーダが付与されます。
    ジョブ日付
    この日付は、生産バッチオーダの作成時に定義された生産オーダの [スケジュール開始日] と一致します。この日付はそのジョブから直接取得されます。
    バッチジョブ区分
    この値は、生産バッチ作成時のオプションの選択により決定され、ジョブの調整に使用されます。以下のオプションを使用できます。
    • [主要製品]: 主要製品が生産中である。
    • [仕掛]: 仕掛品目が生産中である。この区分のジョブには、通常、フォーミュラが関連付けられています。仕掛は、フォーミュラに影響しないジョブに添付されたスタンドアロン品目に使用されます。
    • [副製品]: このオプションは、生産バッチの作成時に定義された全ての副製品ジョブに使用されます。副製品は主要製品の比率に基づいて調整されます。
    • [サブジョブ]: このオプションは、生産バッチの作成中に定義されたサブジョブ、または中間フォーミュラから作成されたサブジョブ、または [生産に展開] がフォーミュラ明細に設定された品目に使用されます。サブジョブは、フォーミュラジョブの中間品目明細に基づいて調整されます。
    品目
    そのジョブで生産された品目がここに表示されます。
    倉庫
    ジョブ資材を割り当てるべき倉庫が表示されます。
    資材完成度
    このフィールドは、ジョブに出庫された資材の比率を表示します。これは、要求される重量または容積と比較して出庫された重量または数量に基づいています。この率は、バッチ処理の進捗状況を判断するのに役立ちます。
    完了出力パーセント
    このフィールドの計算は、生産した品目の数量と比較した出庫済みの資材の比率を表します。この率は、バッチ処理の進捗状況を判断するのに役立ちます。
    歩留率
    これは真の歩留率です。歩留率 =(完了資材)/(出力完了)
    フォーミュラID
    使用されているフォーミュラの ID。
    フォーミュラバージョン
    フォーミュラがジョブに関連付けられている場合、このフィールドにはフォーミュラの改訂が表示されます。
    フォーミュラの説明
    該当する場合、ジョブに関連付けられたフォーミュラの説明が表示されます。
    発行数
    このフィールドには、ジョブに割り当てられた発行数量が表示されます。これは、生産された品目の予定必要数量です。
    完了済数量
    このフィールドには、生産された品目の完了済の数量が表示されます。
    不良数
    このフィールドには、生産品目の不良数が表示されます。
    状況
    状況では、ジョブが「完了」、「確認済」、「設定済」、「履歴」、「確定」「履歴」「発行済」、または「中止」のいずれであるかを示します。
    元のフォーミュラID
    ジョブにフォーミュラが関連付けられている場合、このフィールドには起源となるジョブのフォーミュラが表示されます。
    元のフォーミュラのバージョン
    フォーミュラがそのジョブに関連付けられている場合、このフィールドには元のジョブのフォーミュラバージョンが表示されます。
    元のフォーミュラの説明
    フォーミュラの説明が表示されます。
    仕掛の生産
    このフィールドには、ジョブが仕掛を生成するかどうかを示します。通常、これは仕掛品目が生産されたジョブにのみ設定されます。
    仕掛を消費
    このフィールドは、ジョブが仕掛を消費するかどうかを示します。通常、これは、仕掛ジョブから生産される仕掛を消費するジョブに対してのみ設定されます。
  5. [ジョブ] の [生産受入] サブタブを使用して、選択したジョブのジョブ受入を作成することができます。
  6. [ジョブ] タブの下の [ユーティリティ] サブタブを使用すると、仕掛 ジョブを均等配分し、仕掛を自動的に出庫し、仕掛ジョブによって影響を受けるジョブを保守できます。以下のオプションを使用します。
    • 理由があり(たとえば、フォーミュラを再設定したりジョブを手動で更新したり)で仕掛ジョブが再定義された場合、完成品の良品ジョブ(主要生産と副製品)を仕掛ジョブのサイズに調整することができます。

      完成品ジョブを調整するときに、要求数量ではなく生産量を使用する場合、 [実数量を使用] を選択します。

      次に、 [仕掛残高繰越] をクリックします。
    • 仕掛を生成するジョブの場合、ジョブ受入を手動で定義しなくても、ここで仕掛を受け入れることができます。

      プロセス製造生産バッチワークベンチ内のジョブの仕掛の自動受入」を参照してください。

    • 仕掛品を消費するジョブの場合、資材トランザクションを手動で定義するのではなく、ここで仕掛を消費できます。

      プロセス製造生産バッチワークベンチ内のジョブの仕掛自動発行」を参照してください。

  7. [資材出庫] タブを使用すると、一覧表示されているジョブまたは全てのジョブの手持在庫に基づいて、資材トランザクションを作成できます。このタブでは、製造プロセス中の原材料、コンポーネント、および梱包の消費に関する全ての関連情報も記録します。
  8. [生産統計] タブを使用すると生産バッチオーダの現在の状況の概要を高いレベルで得られるので、生産バッチの状況を評価できます。
    タブには、 [生産統計] グリッドと [統計更新] ボタンがあり 、これらを使用してグリッド内の情報を更新できます。
  9. [コンテナ] タブを使用して、選択したバッチ生産オーダについてコンテナに生産された品目を全て確認します。
  10. オプションで、 [照会] タブの DataView レポートを使用して、選択された生産バッチに関する全トランザクション、受入、作業、その他の詳細情報を表示します。
  11. バッチが終了したら、 [パラメタ] タブのボタンを使用して、以下のタスクを実行できます。
    • [バッチ完了レポート] をクリックすると、生産バッチオーダの [プロセス製造バッチ完了レポート] が表示されます。
    • [バッチの完了] をクリックして、生産バッチオーダの [状況] を [完了] に設定し、生産バッチに関連付けられた全てのオープンジョブを完了に設定し、ユーザがバッチに資材トランザクションやジョブ受入を入力できないようにします。バッチが完了し、 [完了日] が指定されている場合は、このボタンが有効になります。
    • 生産オーダ完了後に追加作業を実行する必要がある場合は、 [バッチの再オープン] をクリックします。バッチが完了すると、このボタンが有効になります。