複数通貨の概要

企業では、顧客や購入先の通貨で取引を処理することがあり、通貨が自社の基本 (自国) 通貨と異なる場合があります。

システムは、以下の複数通貨機能により、複数の通貨に対応しています。

  • 通貨レートの維持管理。これは、 [通貨レート] フォームで実行されます。
  • 固定レートまたは変動レートを使用したトランザクション。(特定のトランザクションに対して固定レートを指定するには、そのトランザクションのフォームで [固定レート] チェックボックスをオンにします。)
  • ユーロ変換ツール。
  • FASB52 準拠。
  • 通貨為替レート利益/損失の識別。
  • 顧客および購入先レコードを外貨通貨で保守 (自国通貨へのすばやい変換が可能)。
  • 次のフォームで呼び出される 3 番目の通貨: [買掛支払] [買掛即時支払配賦] [買掛支払配賦] [売掛支払] [売掛即時支払配賦] 、および [売掛支払配賦] 。例えば、 [買掛支払] フォームでは、自国通貨または購入先通貨以外の通貨で支払を行うことができます。この場合、支払通貨を使用できます。
  • 個々の顧客と購入先のために保持されている複数通貨。
  • 通貨為替レートは、 [複数通貨パラメタ] フォームで指定された閾値を上書きします。
  • 総勘定元帳を自国通貨で保守。

通常、複数通貨のシステムユーザは、以下の 2 つのカテゴリに分類されます。

  • 1 か月間の全てのトランザクションを特定の為替レートで 処理する企業。各月末 (または翌月初め) に、企業は全ての外貨通貨トランザクションの再計算を行います。

    再計算ユーティリティの実行時に、変更を「未実現」として転記できます。たとえば、3 月末に、貸借対照表をある特定のレートで評価する必要があり、このレートを 4 月の全ての売上および費用勘定に保留するとします。新規レートを [通貨レート] フォームに入力します。再計算ユーティリティで作成された仕訳帳の逆仕訳日は 4 月 30 日となります。一般規則として、逆仕訳の日付は、次回の為替レート変更より前に設定する必要があります。

  • 顧客/購入先と合意した固定レートでそれぞれの外貨通貨トランザクションを交渉する企業。支払はその固定レートで行われます。固定レートを使用する際には、 [受注オーダ] フォームまたは [購買オーダ] フォームの [金額] タブでそのレートを指定します。(通貨レート再計算ユーティリティを実行しても、これらのエントリには影響しません。)

    特定のトランザクションに対して固定レートを使用するとしても、 [通貨レート] フォームの買い為替レートおよび売り為替レートを入力する必要があります。受注オーダまたは購買オーダトランザクションが固定レートを使用せずに誤って転記された場合、買い為替レートおよび売り為替レートは最新値を反映し、デフォルトとして使用します。(デフォルトの受注オーダ為替レートは売り為替レートにマップし、デフォルトの購買オーダ為替レートは買い為替レートにマップします。)[通貨レート] フォームのレートを更新するたびに、固定レートがない転記済請求書をハイライトするには、再計算ユーティリティを実行します。

ハイブリッドシステムを使用する場合 (すなわち、システム為替レートとオーダの両方を固定レートで使用する場合)、レートは、上記のように管理してください。