プライバシーユーティリティについて

EU 一般データ保護規則 (EU GDPR) に準拠するために、データコントローラーおよびデータプロセッサーは [プライバシーユーティリティ] を使用して、特定の個人に対してシステムに保存されている個人データを検索またはレポートできます。各個人はレポート内容を閲覧することができ、システム内のデータを訂正するように要求できます。この場合、管理者は該当のデータレコードの法的な留保期間が過ぎた後で、システムから手動でレコードを削除するか、もしくは再度プライバシーユーティリティを実行してその個人に関するデータを不可視化し、閲覧できないようにできます。(一度情報を削除すると、この動作を元に戻すことはできません。)

プライバシーユーティリティを実行するユーザは、電子署名を使用する権限を持つ必要があります。「電子署名のプライバシーユーティリティを設定」を参照してください。

また、 [電子署名レコードレポート] の [プライバシー] オプションにより、監査担当者は誰がいつ [プライバシーユーティリティ] を使用したか、またレコードに対してどのようなアクションを実行したかを確認できます。このレポートには、各個人の個人データは表示されません。

個人情報の区分

プライバシーユーティリティは特定の名前および国に対して、データベースを検索して個人データを見つけます。これは、お使いのデータベースの個人データの確認または削除の要請があった個人 (従業員、顧客、購入先、候補者等) の情報を見つけるためのものです。会社または会社のデータの検索に使用するためのものではありません。

個人データは、他のデータと組み合わせることで、個人をある程度特定できるようにするものです。この情報には個人名、写真、Email アドレス、口座情報、または医療情報等の詳細が含まれます。

個人のレコードについて、データベースの以下の領域が検索されます。

  • 候補者情報 (名前、住所、学歴、参考資料、職歴等)
  • 消費者情報
  • 顧客情報 (名前、住所、クレジットカード、サービス契約/レンタル、配偶者、販売時点管理等)
  • 直送先情報
  • 従業員情報 (名前、住所、生年月日、直接振込銀行口座、緊急連絡先、学歴、傷害、保険、職歴、子どもおよび配偶者等)
  • プロスペクト情報
  • プロスペクト担当者情報
  • 購入先情報 (名前、住所、および配偶者等)

データ保持ポリシー

国、政府、および会社ごとに特定のデータ保持機関が定められている場合があります。データの保持に関するルールを遵守することは、プライバシーユーティリティを使用する人の責任です。

プライバシーユーティリティ外の情報の区分

アプリケーションの一部の領域のデータはプライバシーユーティリティにより検索、または削除することができません。プライバシーの理由で必要に応じてこの情報を取り扱うこと、またこの情報の取扱いについてプロセスの証拠書類を提供することはあなたの責任です。

  • オーディットログ: 名前または個人情報の変更を追跡するオーディットログを有効にしている場合は、これらのオーディットログが削除されていることを確認してください。オーディットログのパージユーティリティを利用することができ、オーディットログのオン/オフを切り替えることができます。
  • BOD: レプリケーション文書受信箱と送信箱内のビジネスオブジェクト文書 (BOD) の個人データは検索されません。このデータをパージするかどうかはあなた次第です。
  • 顧客、プロスペクト、および購入先とのやり取り: このデータは、このユーティリティにより処理されません。これらのやり取りのうちどの情報をプライベートにするかを決定し、それに応じて取り扱ってください。
  • 担当者: 受注オーダや購買オーダなどのトランザクションフォームの担当者情報は、このユーティリティには含まれません。パージを行う必要があります。
  • 第三者ソフトウェア: 個人情報を送信する任意の第三者 (EDI、税インタフェース、EFT 機関等) の証拠書類を提供、および通知するかどうかはあなたの判断に委ねられます。
  • UET: ユーザ拡張テーブルフィールドに個人情報が含まれる場合は、この情報をパージする必要があります。
  • 電子署名: 電子署名の説明にユーザ名が含まれる場合、その内容はプライバシーユーティリティのレポートまたは処理には含まれません。
  • 画像: データベースに従業員の画像が含まれる場合、削除が行われた際に、ユーティリティにより画像へのリンクが削除されます。ただし、その場合も該当の画像をサーバから削除してください。
  • ユーザ: ユーザフォームのレコードはユーティリティに含まれません。このデータをパージする必要があります。
  • 機械可読のデータ形式: データをフォームから Excel にエクスポート、もしくは XML または .CSV ファイルで保存した場合、必要に応じて該当のファイルからそのデータを編集または削除する必要があります。