転記済作業実績の計算について

システムは、ジョブ番号順に、各ジョブ内では作業順に、そして各作業内では終了作業トランザクション順に 作業実績報告 をソートします。ジョブを終了するトランザクションは、そのジョブでは最後に処理されます。

エラーが発生すると、作業実績更新は停止され、エラーメッセージが表示されます。(システム では、エラーを含んだトランザクションの後に表示されるトランザクションは転記されません。)

[作業実績報告] フォームに戻ると、エラーが発生したトランザクションが表示されます。その後、エラーを修正し、トランザクションを再転記できます。システムによって、残りの作業実績の転記が再開されます。

エラーメッセージ

デフォルト倉庫で実棚卸中に、転記を開始すると 、システムから警告が表示されます。転記を続行することも、キャンセルすることもできます。続行を選択し、トランザクションにおいて実棚卸中の倉庫が品目の移動先または移動元である場合、転記は停止され、エラーメッセージが表示されます。この機能を使用すると、関連する仕掛のみのトランザクションを転記できます。

各種トランザクション区分の計算

  • 段取 トランザクションには、ジョブの作業を実行するためにワークセンターを設定するために資源が働いた時間が含まれます。
  • 作業 トランザクションは、ジョブ作業に作業時間と完了品目、不良品目、および次の作業への移動品目の数量の費用を適用します。作業のワークセンタが、機械ではなく、労務でスケジュールされている場合、作業の残りのスケジューリング時間は、転記された時間合計で減分されます。
  • 移動 トランザクションでは、作業トランザクションを一切記録せずに、完了品目、不良品目、または作業での移動品目の数量が記録されます。移動トランザクションは、 [ジョブ作業] フォームでこれらの数量を調整します。
  • 間接 労務 トランザクションは、従業員の労務費をジョブではなく間接労務コードに請求します。
  • 機械 トランザクションは、了品目、不良品目、および次の作業への移動品目の数量とともに、機械の作業時間の間接機械費を完ジョブ作業に適用します。
  • 待ち トランザクションでは、ジョブがキューで 資源が有効になるのを待機 している 時間をログに記録できます。
  • 直接 作業トランザクションは従業員がジョブ作業で働いた時間を請求します。直接作業トランザクションは、労務費、間接労務費を加え、ワークセンタの作業率を調整します。直接作業トランザクションでは、作業の残りのランタイムは短縮されません。ジョブ作業トランザクションを転記すると、システムによって、労務費と間接労務費がジョブ WIP に追加されます。

段取トランザクション

システムによる労務費の計算は、以下の順序で実施されます。

  • 時間合計に賃率を掛ける
  • 労務費を段取費合計に加算する
  • 時間合計を段取時間合計に加算する
  • [部門] フォームで、間接労務費率を指定した場合、システムは、[変動間接労務費]を計算して、それを[変動間接費合計]に加え、さらに[固定間接労務費]を計算して、それを固定間接費合計に加えます。
  • 新規平均段取賃率を計算し、 [ワークセンタ] フォームの [原価設定] タブでそれを更新します。

作業トランザクション

システムによる労務費の計算は、以下の順序で実施されます。

  • 時間合計に賃率を掛ける
  • 労務費を作業費合計に加算する時間合計を作業時間合計に加算する
  • [部門] フォームで、間接労務費率を指定した場合、システムは、[変動間接労務費]を計算して、それを[変動間接費合計]に加え、さらに[固定間接労務費]を計算して、それを固定間接費合計に加えます。
  • 新規平均段取賃率を計算し、 [ワークセンタ] フォームの [原価設定] タブでそれを更新します。

システムは、全ての実行トランザクションについて移動トランザクションの追加転記も行います。

直接トランザクション

ジョブに労務が追加されますが、ジョブに残っている労務は減りません。

間接トランザクション

転記は行われません。このジョブトランザクションを参照するのは給与生成機能のみです。

待ちトランザクション

時間合計がプラスの値の場合、[待ち回数合計] フィールドが 1 で増分されます。時間合計がマイナスの値の場合、[待ち回数合計] フィールドが 1 で減分されます。

システムによって、新規平均待ち時間が計算され、 [ワークセンタ] フォームの [スケジューリング] タブでそれが更新されます。

機械トランザクション

システムは、全ての実行トランザクションについて、移動トランザクションの追加転記(以下で説明)も行います。

変動/固定間接機械費

システムは、以下の式を使用して間接機械費をジョブに適用します。

MO = OMRH / ER x (FMOR + VMOR)

  • MO = 間接機械費
  • OMRH = 作業の機械作業時間
  • ER = 効率
  • FMOR = 固定間接機械費率
  • VMOR = 変動間接機械費率

[作業実績報告] フォームでは、トランザクション区分が「機械」の場合、作業の機械作業時間は、[時間合計] フィールドの値と同じです。

固定間接機械費率と変動間接機械費率はユーザが定義できます。このワークセンターの新規作業を部品表に追加する際には、これらの比率がデフォルトとなりますが、 [ジョブ作業] フォームで変更することもできます。

移動トランザクション

システムは [完了]、[不良]、[移動] の各フィールドの値を [ジョブ作業] フォーム上の対応する [完了]、[不良]、 [移動] のフィールドに追加します。システムはこのフォームの [不良] フィールドの値を [ジョブ作業] フォーム上の [不良] フィールドに追加します。

[次の作業] フィールドに作業番号が含まれる場合、システムは 移動 フィールドの値をその作業の [ジョブ作業] フォームの [受入] フィールドに追加します。その後、仕掛移動材料費トランザクションレコードを転記します。

[移動先場所] フィールドに保管場所が含まれる場合、システムは 移動 フィールドの値を [ジョブ作業] フォームの [完了] フィールドに追加します。続いて、保管場所の数量に移動数量を加えます。

新規ロットを入力すると、移動数量を手持在庫数量として使用し、新しい保管場所ロットレコードが作成されます。

変動/固定間接労務費

[変動]/[固定間接労務費]の値は、 [部門 ] フォームまたはジョブ作業フォームで指定します。システムは、以下の式を使用して変動/固定間接労務費を計算します。

変動間接労務費 = 時間合計 x 変動間接労務費率

固定間接労務費 = 時間合計 x 固定間接労務費率