原価設定分析の概要

事業原価についての意思決定を行うにあたり、代替の原価設定シナリオを調査する必要があるかも知れません。原価設定代替は、1 つ以上の変数への変更が実際にシステム内の既存原価を変更することなく、原価にどのような影響を与えるかを判断するのに役立ちます。

たとえば、次の分析をする場合に役立ちます。

  • 多大な影響を及ぼす従属資材原価の効果は、たとえば、アルミニウムの不安定な原価です。
  • 生産の直接労務費または間接労務費の利率の変更。
  • 次回の資本支出の原価予測。
  • 積上のコミットする前、または原価を前回の積上と比較する前に、標準コストを積み上げる。

SyteLine では、原価設定代替を作成する [原価設定分析ワークベンチ] が使用可能です。原価設定代替は「ワークベンチ」にある、品目のコレクションで、次の方法で作業できます。

年末スナップショットを作成します

完全な部品表と作業手順を使用して、品目を原価設定代替へコピーし、その後でそれらを「凍結」することができます。一般にこれは、履歴レコード保持のために原価の年末スナップショットを作成する際に行われます。凍結原価設定代替を必要なだけ保存し、無期限に保管できます。

コピーされた部品表と作業手順に対する変更の詳細分析

品目の部品表と作業手順を 使用 して品目を原価設定代替へコピーできます。 [原価設定分析代替最新資材] フォームまたは [原価設定分析代替最新作業] フォームを開き、特定の品目と作業賃率を詳細に変更し、新しい品目原価を積み上げます。これらの変更を最新原価または標準原価、あるいは別の原価設定代替に入力された原価と比較できます。これらの変更は分析できますが、最新に反映することはできません。

新しい原価を最新へ積み上げるオプションを使用した、最新の作業手順あるいは標準の作業手順に対する変更の分析

部品表と作業手順を使用せずに品目を原価設定代替へコピーできます。品目の作業賃率、材料費率または間接費率、あるいはその全部を選択的に変更し、新しい品目原価を積み上げます。変更を最新原価または標準原価、あるいは別の原価設定代替に入力された原価と比較できます。変更を続け、必要に応じて比較します。原価設定代替の改訂レートが使用したい値の場合、 [原価設定分析最新への代替積上] フォームを使用して、それらの値を「製品コード」、「ワークセンタ」、「部門」、および「品目」のマスターファイルへコピーできます。これにより、マスターファールでレートが更新されます。

フォーム概要

次の表は、原価設定代替のフォームとレポートについての説明です。

フォーム 使用
[原価設定分析ワークベンチ] 原価設定代替の区分を個別に作成、品目を原価設定に手動で追加、および新しい原価設定代替を最新の原価設定代替または標準の原価設定代替、あるいは別の原価設定代替での原価と比較します。
[原価設定分析代替コピー] 品目のグループを原価設定代替へ追加します。
[原価設定分析代替積上] ワークベンチから、あるいは [原価設定分析代替最新資材] フォームまたは [原価設定分析代替最新作業] フォームを使用して変更を行った際に、新しい品目原価を積み上げます。

原価を積み上げる際、製造品目のサブ組立が [ワークベンチ品目] タブに追加されます。

[原価設定分析最新への代替積上] 「製品コード」、「ワークセンタ」、「部門」および「品目」のマスターファイルで、レートを原価設定代替の改訂レートに更新します。このフォームからの選択に利用可能な原価設定代替は、部品表と作業手順を コピーしていない 原価設定代替に限られます。
[原価設定分析代替最新資材] 代替へ追加された品目の完全な部品表と作業手順を含む原価設定代替の、資材データを修正します。これらの変更は分析できますが、最新に反映することはできません。
[原価設定分析代替最新作業] 代替へ追加された品目の完全な部品表と作業手順を含む原価設定代替の、作業データを修正します。これらの変更は分析できますが、最新に反映することはできません。
[原価設定分析代替在庫差異レポート] 原価設定代替の差異情報を参照します。
[原価設定分析受注オーダマージンレポート] 原価設定代替のマージン情報を参照します。