購買間接費について

購買ソースを伴う品目を含んだ製品の場合、これらの品目を購入する費用を購買間接費として含めることができます。含めるには、購買間接費を表すコンポーネントを含んだ製品コードを使用します。

購買間接費の製品コードが定義されている場合、その製品コードを使用する全ての品目について、購買オーダ受入処理中に作成された資材トランザクションおよび仕訳記帳で、購買間接費が含められます。移動オーダや計画外入庫などその他の受入処理では、購買間接費は記録されません。

購買間接費は、 [製品コード] フォームの [購買間接費] タブで定義されます。

注:  以下の例では、購買に 1 つの品目だけを使用します。「実世界」では、通常複数の品目になります。

標準原価区分の例

企業 A には、生産に使用するパーツを購入する製品があります。このパーツには、ユニットあたり 20% の購買間接費がかかります。製品ユニットごとの最新購買単価は次のように設定されています。

  • 資材 - $10.00
  • 輸送費 - $2.00
  • 購買間接費 - $2.00

標準原価では、これは、製品ユニットごとの合計原価が 14.00 ドルであると解釈されます。

ただし、購買時に適用される標準原価では、資材には 9.10 ドルしかかからず、輸送費が 1.10 ドルに削減されるので、その結果、材料費はわずか 10.20 ドルになります。購買間接費は、資材超過の 20% で計算されるとわずか 0.01 ドルになり、標準単価の固定間接費の一部に含められます。この結果、合計単価は 10.21 ドルになります。

このトランザクションの仕訳記帳は、次のようなものになります。

    借方 貸方
在庫材料 12700 10.20 -
在庫固定間接費 12704 0.01 -
支払証書支払 20150 - 10.00
購買価格差異 51400 0.90 -
適用された購買間接費 58250 - 2.00
購買間接費差異 51480 1.99 -
輸送費支払 20152 - 2.00
輸送費差異 51460 0.90 -
      0.00

実際原価区分の例

企業 B にも、生産に使用するパーツを購入する製品があります。これらも、ユニットごとに 20% の購買間接費がかかり、製品ユニットごとの最新購買単価は、企業 A の場合と同様に設定されています。

これは、製品ユニットごとのユニット材料費が 12.00 ドル(資材と輸送費)のままで、固定間接費が 2.00 ドル(購買間接費)のままであることを意味します。この結果、市場での最新原価には関係なく、製品ユニットごとに合計 14.00 ドルになります。

このトランザクションの仕訳記帳は、次のようなものになります。

    借方 貸方
在庫材料 12700 12.00 -
在庫固定間接費 12704 2.00 -
支払証書支払 20150 - 10.00
適用された購買間接費 58250 - 2.00
輸送費支払 20152 - 2.00