現場在庫補充レポートの使用
ワークセンタ現場在庫場所の最新数量を含めたり、除外したりすることができます。担当者の選択と補充を可能にするため、このレポートは元保管場所または先保管場所でソートされます。
単一のワークセンタに複数の保管場所を定義することができるので、別々の保管場所の 2 つの部品を 共通のワークセンタ で組み立てることが可能です。
段取とシステム処理
[現場在庫補充レポート] は、品目の自動引落保管場所への「補充」のために使用します。保管場所フォームで保管場所がワークセンタに関連付けられており、そのワークセンタの作業で自動更新された部品が存在する場合、システムはその保管場所に数量を検索し、その作業の「未出庫」の数量と比較します。この数量が 0 未満になると、現場在庫補充レポートに表示されます。
このレポートは、関連するワークセンタのある保管場所である場合にのみ使用します。保管場所をワークセンタに関連付けるには、 [保管場所] フォームでワークセンタを選択します。その後、その保管場所が現場在庫保管場所と呼ばれます。
品目 A は、次の保管場所で、次の数量が保管されます。
保管場所 | 数量 |
---|---|
在庫 | 500 |
保管場所 1 | 10 |
保管場所 2 | 25 |
ワークセンタ AS-500 は保管場所 1 に関連付けられているため、保管場所 1 はワークセンタ AS-500 の現場在庫保管場所になります。
品目 A には 2 つの組立ラインがあります。組立ラインは 2 つの異なるワークセンタを通過します。それぞれの組立ラインは、独自の現場在庫保管場所を持ち、したがって独自の有効手持在庫数が存在します。
組立明細 | ワークセンタ | 現場在庫場所 | 数量 |
---|---|---|---|
ライン 1 | FA-400 | 保管場所 2 | 25 |
ライン 2 | AS-500 | 保管場所 1 | 10 |
N/A | N/A | (在庫) | 500 |
この例では、次のことを考慮してください。
- このレポートの実行時にシステムで現場在庫保管場所を評価させる場合、保管場所を移動や引当不可の保管場所として指定することはできません。
- 品目保管場所で補充のために使用可能と見なされる数量は、手持数量から予約数量を差し引いた差異です。
AQ = OHQ - RQ (以下の説明参照)
- AQ = 有効数量
- OHQ = 手持在庫
- RQ = 予約数量
- [WC/現場の正味在庫数量] フィールドを使用すると、現場在庫保管場所の現行数量を含めたり、除外したりすることができます。この例では、ワークセンタ AS-500 のレポートを実行する際、新規所要量の計算に保管場所 1 の数量 10 を含めることも、除外することもできます。
- このレポートは、ワークセンタに関連する保管場所のみについて、現場在庫補充所要量を提示します。この例でワークセンタ AS-500 のレポートを実行すると、レポートには保管場所 1 の所要量のみが提示されます。
- この例では、AS-500 に対してのみ [現場在庫補充レポート] を実行することを想定していますが、全てのワークセンタの現場在庫補充レポートを実行できます。
- システムは、補充所要量を満たすためのソース保管場所(元保管場所)として、別のワークセンタに関連付けられた現場在庫保管場所を考慮しません。たとえば、ワークセンタ AS-500 のレポートを実行した場合、保管場所 2 が保管場所 1 の補充ソースとしてみなされることはありません。
自動更新品目と非自動更新品目の処理
品目保管場所をワークセンタの場所に関連付けた場合、レポートは、自動更新品目と非自動更新品目の所要量を処理します。
出力
このレポートは、保留されている生産のために現場保管場所に移動する必要のある在庫の総数量を示します。その在庫を移動する移動トランザクションを転記するには、[資材移動の転記] フィールドで以下のオプションのいずれかを選択します。
- 全ての有効在庫を移動するには [全] を選択します。
- 現行の作業の所要量全体を満たせるだけの資材を移動するには [可能分のみ] を選択します。
- 在庫を移動しない場合、[なし] を選択します。
シリアル番号/ロット追跡の処理
このレポートは、現場在庫保管場所の補充に必要な場所と数量の情報を提供します。ロット追跡またはシリアル番号を使用している場合、このレポートでは特定のシリアル番号またはロットは提供されず、必要な数量のみが提供されます。
例外メッセージ
所要量を満たすだけに十分な在庫がない場合、例外メッセージ が表示されます。これらのメッセージにより、ユーザが介入して調整を加えることが可能になります。