インシデントエスカレーションについて
インシデントエスカレーションを使用して、インシデントが最終折衝日、警告日、または遅延日に達したとき、設定基準に基づいて指定のユーザに通知します。インシデントの最新折衝日、警告日、遅延日は、インシデント毎に指定されている優先度コードにより決定します。
インシデントの自動通知は、バックグラウンドキューに配置可能な「ウォッチドッグ」ユーティリティによって処理されます。このエスカレーションユーティリティはシステムの監視を行い、エスカレーションアクションを自動的に実行します。
組込みエスカレーション(デフォルト優先度コードの決定方法)
インシデントを作成すると、インシデントに設定された優先度コードが他のレベルで設定された値からデフォルト設定されます。その階層は次の通りです。
- インシデントにユニットがあり、そのユニットが有効な契約の下にある場合、契約に優先度コードがあればそれが使用されます。
- インシデントに品目と顧客があり、その品目と顧客の組合せが有効な契約の下にある場合、契約に優先度コードがあればそれが使用されます。
- インシデントに顧客があり、その顧客に有効な契約が存在する場合、契約に優先度コードがあればそれが使用されます。
- インシデントにユニットがあり、そのユニットが有効な契約の下にない場合、ユニットに優先度コードがあればそれが使用されます。
- インシデントに品目があり、その品目が有効な契約の下にない場合、品目の優先度コードが使用されます。
- インシデントに顧客があり、その顧客に有効な契約が存在しない場合、顧客の優先度コードがあればそれが使用されます。
- この階層のどのレベルにも優先度コードが設定されていない場合は、 [サービスパラメタ] フォームからのデフォルト優先度コードが使用されます。
インシデントレコードを保存すると、 [インシデント] フォームのエスカレーションタスクタブに、インシデントに対して自動的に関連付けられたエスカレーションタスクが表示されます。インシデントのルールと一致しないルールをもったエスカレーションタスクは、表示されますが、無効としてマークされます。
エスカレーションタスクを変更したり、特にこのインシデント用に作成されたタスクを新たに追加することができます。
エスカレーションユーティティの実行
[インシデントエスカレーションユーティリティ] を実行して、実行する必要があるエスカレーションを決定します。このユーティリティは、一定間隔でバックグラウンドキューで実行する設定が可能です。
このユーティリティは、以下の機能を実行します。
- 各オープンインシデントにつき、全ての有効なエスカレーションタスクの見直し
- 現在の日付とエスカレーション基準の日付との比較
- エスカレーション頻度の決定
- エスカレーション処置の実行
- エスカレーションログエントリの作成
- 影響される各インシデントの[最終処理日]の設定
インシデントのエスカレーション方法はインシデントの優先度により決定しますが、エスカレーションの引き金はユーザが設定した期日、折衝、遅延、警告のタイムラインといった基準を基にすることが可能です。さらにエスカレーションの通知頻度も、たとえば一回、毎時、毎日というように決めておくことができます。
インシデントエスカレーションログの表示
[インシデントエスカレーションログ] フォームは、各インシデントに対して行われたエスカレーションタスクを追跡します。