サービスについて

SyteLine サービス管理ソリューションは、多種多様なサービス業に対応します。設定可能なパラメタにより、異なるサービスで使用できる柔軟性を持ちます。このため、システム設定を開始する前に利用可能な全てのオプションを理解しておく必要があります。Service パラメタにより、データ要素のデフォルト設定、トランザクション処理、タスクへのショートカットなどを決定します。Service で使用されるコードのほとんどがユーザ定義なので、業界専門用語で理由コード、解決コード、優先度コードなどを作成できます。会社の業種に最適のシステムを構築するには導入コンサルタントのご利用をお勧めいたします。

Service モジュールには、以下のような主要領域があります。

  • インシデント
  • ユニット
  • サービスオーダとスケジューリング
  • サービス契約

インシデントについて(コールセンタ)

コールセンタを使用して、電話の録音、問題の記録、サービスエンジニアの派遣、問題の解決、情報検索が可能なデータベース(ナレッジベース)の構築を行い、問題の再発時に対処します。コールセンタは、サービスエンジニアを派遣して問題解決を図るサービス部門、および電話による問題解決を行うサービス部門の両方に対応します。

コールセンタの構造には次のようなエリアがあります。

  • インシデント: サービスサポート担当者によって作成されたインシデントには、お客様の会社がサポートする品目に対する顧客担当者とユニットの情報が記録されます。サポート担当者は理由コードによりインシデントを分類します。この時点における第 1 のサポートは、理由コードに添付されたインシデント処理を使用して問題を解決することです。
  • イベント: イベントは、インシデント使用期間中に発生する全てのトランザクションを記録します。例えば、電話、E-Mail、サービスエンジニアの派遣、SRO の作成などを記録します。イベント所有者(問題を解決しようとしている人)がインシデントの解決で試す一連のイベント処理をタスクのチェックリストのように設定することができます。
  • サービス要求オーダ (SRO): これらのオーダはインシデントの解決に関連した原価を収集するために作成されます。また SRO は問題の解決に使用された品目を顧客に請求するためにも使用されます。

インシデントの詳細については、「コールセンタを使用したインシデントの追加と追跡」を参照してください。

ユニットについて (資産管理)

ユニットとは自社でサービスを行うシリアル追跡の品目です。ユニットは SyteLine の標準シリアルマスタに存在する場合もあれば、しない場合もあります。ユニットをシステムに追加する方法は次のように何種類かあります。

  • 完成品を在庫に受け入れるとき、ジョブの完了時にユニットを作成するためのユーティリティを実行します。これらのユーティリティをバックグラウンドキューで毎夜実行し、前日に作成された新しいユニットを抽出します。
  • [サービスパラメタ] フォームで [出荷時にユニット自動作成] を選択して、受注オーダでシリアル追跡品目が出荷されるたびに、ユニットを自動的に新規作成します。
  • [ユニット] フォームでユニットを直接手動で作成します。

サービスオーダとスケジューリングについて

資材費や労務費、あるいはその他計画外費用を必要とするワークでは、SRO を作成します。SRO で費用を追跡し、保証対象外品目は顧客に請求します。SRO では多数の明細品目を設定できるため、1 つのオーダに異なる区分のサービスコールを含めることができます。たとえば大きな規模の品目のサービスでは、複数の作業(タスク)のある 1 明細品目が使用できます。小さな品目のサービスオーダでは、数個の作業をもった複数の明細品目を使用します。

サービスオーダの詳細については、「SRO によるサービス要求、トランザクション、請求の追跡」を参照してください。

サービス契約について

契約を使用すると、顧客に対する保守契約を追跡できます。契約には顧客が購入したサービスのレベルを識別するためのユーザ定義サービス区分が含まれています。顧客からは 1 通の請求書のみが求められている場合、1 つの契約に複数のユニット(シリアル追跡サービス品目)を設定できます。

契約の価格設定は、次のいずれかの方法で行います。

  • 固定額: これは、契約の年間金額を指定することで決定されます。
  • 算出金額: 各契約明細品目の金額を累計することによって求められます。1 契約のもとで各種のユニットやサービスに対して異なるレートが設定できます。

契約の請求は月次、隔月、毎四半期、半年毎、年次に行うことが可能です。契約更新の対象になった顧客の一覧が作成できます。契約が請求処理されると、標準的な売掛情報が作成され、バックオフィスシステムで請求が顧客の未払残高に直接加算されます。

契約の詳細については、「契約を使用した顧客の保守契約の追跡」を参照してください。