更新合計

このフィールドには、トランザクションで指定された仕訳勘定科目に転記された合計額が表示されます。正または負の値になることがあります。

製造モジュールの機能がいずれかの配賦仕訳帳にトランザクションを送信すると必ず、資材レコードとも呼ばれる資材トランザクションが作成されます。資材レコードには、仕訳帳に送信された借方および貸方それぞれの勘定科目と金額が格納されます。またトランザクションの単価も格納されます。これは、トランザクションの区分と品目の原価区分および原価法に応じて別々に計算されます。

[資材トランザクション] フォームおよびレポートでは、仕訳帳に送信された格納済みの金額を使用して、トランザクションが在庫値に及ぼす影響を表示しようとします。この値は [転記合計] カラムに表示されます。ほとんどのトランザクションでは、転記合計値はトランザクションの(単価 * 数量)を反映しますが、以下のような一部の状況では、計算結果が異なります。

  • トランザクションの数量がゼロ以上である場合(在庫へ移動)、[転記合計] カラムには、仕訳帳に送信された借方の合計が表示されます。
  • 数量がゼロ未満の場合(在庫から移動)、[転記合計] カラムには、貸方の合計が表示されます。

2 つのエントリを持つトランザクションの場合、一方が他の勘定科目を相殺するので、転記合計の値は一般にトランザクションの(単価 * 数量)に等しくなります。たとえば、ジョブ資材出庫は単に仕掛を借方に在庫を貸方に記帳するだけです。転記合計は在庫に対する貸方になり、単価 * 数量と一致します。ただし、複数の勘定科目に影響するトランザクションでは、これが当てはまらないことがあります。これは、在庫への受入トランザクションであり、品目の既存の在庫データの性質のために在庫調整が必要になるトランザクションの場合によく起こります。システムは、在庫を借方に記入し、仕掛(ジョブの終了)や支払証書支払(購買オーダ受入)などの適切な勘定科目を貸方に記入し、在庫調整を借方または貸方に記入します。

転記合計が(単価 * 数量)に等しくならない他の状況は、たとえば以下の場合があります。

  • マイナスの手持在庫がある品目の数量を在庫に移動するとします。マイナスの手持在庫は、マイナスになった原価で在庫勘定から「取り消す」必要があるので、最終的に借方が在庫に、貸方が仕掛に、借方または貸方が在庫調整になります。
  • ロット追跡されない個別原価の品目を、既に数量と原価を持つ保管場所に移動するとします。この移動により、システムは、新しく受け取った単価でその保管場所の既存の在庫を再計算します。
  • 平均原価設定された品目の在庫勘定が、同じ倉庫または異なる倉庫にある複数の保管場所で別々に存在するとします。品目を在庫へ受け入れるたびに、システムは、新しい平均原価を使用して、全ての勘定科目の全ての在庫を再計算します。
  • ジョブに対して作業トランザクションを入力する場合、単価はゼロですが、転記合計はトランザクションの借方の合計になります。
  • ある品目の在庫原価データに変更を加えるとします。資材トランザクションの数量はゼロになりますが(手持在庫が変化しなかったため)、転記合計には、新しい原価での再計算結果の合計が表示されます。