ユーロ三角変換について

ユーロ通貨暫定期間中 (当該通貨の一方または両方がユーロ区域通貨であり、いずれの通貨もユーロではない場合)、ユーロ規定では加盟国間の直接通貨変換は禁止されています。

したがって、ある金額を 1 つの国家通貨から別の国家通貨に変換する場合、システム通貨変換では以下のタスクが実行されます。

  • 金額を自国通貨からユーロに変換します。
  • その結果算出される、ユーロ換算金額を他国通貨に変換します。

たとえば、ドイツマルクをフランに変換するには、以下のようにします。

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自国通貨がユーロ区域でない場合も、同じ原則が適用されます。ただし、ユーロを使用する予定だが、まだユーロに切り替えていない加盟国にある、購入先または顧客と取引する必要があります。システム変換処理では、以下を行います。

  1. 金額を自国通貨からユーロに変換します。
  2. その結果算出されるユーロ換算金額を、購入先または顧客の自国通貨に変換します。

たとえば、米ドルをフランに変換するには、以下のようにします。

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各ユーロ加盟国通貨とユーロの為替レートは固定されています。通貨がユーロ区域である場合、ユーロに対するこの固定為替レートはシステムに保存されます ( [通貨コード] フォーム)。各ユーロ区域通貨には、ユーロに対する為替レート (1 ユーロ =) は 1 つしか存在しません。買いレートと売りレートはありません。

注: 
  • この変換処理は、当該通貨の一方または両方が ユーロ区域通貨であり、いずれの通貨もユーロでない場合にのみ適用されます。当該通貨のうちの 1 つがユーロの場合、システムでは通常どおりに変換が実行されます。また、トランザクションにかかわる通貨のいずれかがユーロ区域に属していて、もう一方の通貨に レートが除数 オプションが使用されている場合、三角変換の計算は異なります。
  • この変換処理では、数値の丸めは行われません。変換が完了すると、システムでは、最終値を丸めて目的通貨の表示書式に整合させます。変換レートは常に、1 ユーロ = 他の通貨で表されます。
  • 前述のフランおよびドイツマルクの使用は、説明するための例として用いたもので、実際には、どちらの通貨もユーロに変換されています。