返品に対する貸方の記入について
先出庫返品数の決定
先出庫返品数の決定は、 [RMA 明細品目] フォームで顧客に資材の受入を拒否する権限が与えられているときに行われます。返品の計算に入れる係数は、以下のとおりです。
- 返品数返品を承認する品目数を入力します。資材が受注オーダや明細品目を参照している場合、返品数は請求数を超えることはできません。品目がシリアル追跡の場合、返品数は整数にする必要があります。
- 返品単位 -返品ユニットごとに承認する貸方を入力することができます。デフォルトは、元の受注オーダの品目に関連付けられている原価(わかっている場合)、または現在の価格設定ルーチンから取得された原価(品目が在庫にある場合)になります。
- 再保管費用 -返品資材の処理にかかる労務時間に対して、顧客に小額の費用を請求することを選択できます。この費用は一般に再保管費用と呼ばれますが、 [RMA パラメタ] フォームの [説明] フィールドでこの名称を変更すれば、返品伝票での名称を変更できます。システムにより、[RMA パラメタ] フォームに保存されている [再保管費用 %] に基づいて再保管費用が計算され、[再保管費用 ] の額が算出されます。この率と金額は上書きできます。率と金額のいずれかを上書きすると、もう一方が再計算されます。
- RMA 明細が有効な受注オーダおよび明細を参照している場合は、RAM 金額による元のオーダの手数料の取り消しが試行されます。返金する手数料の計算には、再保管費用は含まれません。
- 全ての請求(および貸方への記入)は出荷サイトで行う必要があります。売掛および在庫トランザクションも全て、このサイトで行います。
返品の印刷と転記
[RMA 状況レポート] を実行し、貸方への記入が可能な全ての RMA 明細品目をプレビューします。以下の場合、RMA 明細品目が [RMA 状況レポート] に表示されます。
- [返品] チェックボックスがオンになっていて、返品数がこれまで貸方処理された数量より大きい場合。または、[返品] チェックボックスがオフになっていて、貸方処理する金額が残っている場合
- RMA 明細品目の状況が [オープン] または [全数済] になっている場合。([完了] または [履歴] の状況の RMA 明細品目は、印刷または転記されません。)
- RMA 明細品目に関連する RMA の状況が [オープン] の状態になっている場合。(ヘッダーに関連する品目の状況が [中止]、[完了]、または [履歴] になっている場合、印刷または転記できません。)
レポートで取り出したレコードをレビューしたら、RMA 番号または RMA 日付の範囲を修正して、この時点で返品伝票を受け入れるべきでないレコードを削除することができます。
次に、RMA 返品伝票 を印刷し、それを [売掛] に転記するには、 [RMA 返品伝票] アクティビティを実行します。
RMA 返品伝票は、標準の請求書と同じ特別な書式で印刷されます。この 2 つの文書を区別するためにヘッダ情報の下に RMA 返品伝票と印刷されます。
- 書式の段組X および 9 を使用して返品伝票の見本を印刷して、そのデータのフィールドを示すことができます。
- 再保管費用 -再保管費用は、 [RMA パラメタ] フォームで定義されたラベルで RMA 返品伝票に印刷されます。返品のための費用を顧客に請求しない場合、[RMA パラメタ] フォームの [説明] フィールドにラベルを入力しないでください。そうすることで返品伝票にラベルが印刷されなくなります。
- 多国語返品伝票多国語請求書のフラグが付いている顧客の場合、返品伝票のラベルも同じ言語を使って自動的に印刷されます。
- 他国通貨返品伝票上に印刷される金額が自国通貨に変換されている場合でも、貸方への転記は常に顧客の通貨で行われます。
- 事前印刷フォーム新しいムーアフォーム(デフォルト)か、既存の(古い)ムーア・フォームのいずれを使用するのかを必ず指定してください。
- 番号付きフォーム事前印刷フォームと番号付き フォームを使用している場合、 [売掛パラメタ] フォームで返品伝票ごとに有効な最大明細数が定義されます。請求書ヘッダは同じですが返品伝票番号は変更されます。また、合計金額はフッタに単語で印刷されます。
転記処理の一端として、完全に貸方に記入されている全ての RMA 明細品目の状況が自動的に [完了] に変更されます。RMA ヘッダーに関連付けられている全ての RMA 明細品目の状況が [完了] の場合、RMA ヘッダー状況も [完了] に変更されます。
返品伝票の転記時に借方記入および貸方記入される勘定科目は、以下のレコードから取り出されます。
- 品目が [品目] フォームに存在する場合、[最終顧客区分] (指定されている場合)または [配賦勘定] レコードから
- 品目が [品目] フォームに存在しない場合、最終顧客区分 (指定されている場合)または [売掛パラメタ] (販売値引勘定とユニットコード)フォームから取り出されます。
システムによって計算される調整
顧客が値引を受けた、または販売担当者が手数料を受け取った資材を顧客が拒否した場合、システムは、可能な限り、それらの計算を調整します。
以下の場合、元の受注オーダで指定された、オーダレベルおよび明細品目レベルの販売値引(ある場合)が、取り消されます。
- 元の受注オーダおよび明細が判明している場合
- 全ての RMA 明細品目の品目が、関連する受注オーダ明細品目の品目と一致する場合
以下の場合、販売手数料の計算基礎となる金額は、貸方の金額で調整されます(再保管費用の適用前)。
- RMA 明細品目が、有効な受注オーダ([履歴] オーダを含む)および明細を参照する場合
- RMA 明細品目が [品目] フォームに存在し、元の受注オーダの品目と同じ場合
- 元の受注オーダにあるその特定の品目に関連付けられた手数料が存在した場合
RMA 返品伝票を印刷すると、文書には、[請求書番号] スペースに印刷される番号が割り当てられます。ただし、RMA 返品伝票は、0 の請求番号で、未決信用状として [売掛] に表示されます。