機械トランザクション (データコレクション) について

このシステムでは、データコレクションソリューションの機械時間を、作業に応じて按分、または作業とは無関係の 2 種類の方法で追跡できます。

作業に応じて按分される機械トランザクション

作業に応じて按分される機械トランザクションは、以下を含む全ての作業パラメタの影響を受けます。

  • 出退勤
  • シフト変更
  • 休憩
  • 休日
  • 残業
  • 倍額賃率
  • 他の全ての時間と労務の係数

たとえば、複数ジョブのトランザクションでは、 [ジョブトランザクション] フォームから、機械トランザクションに関するジョブに作業時間と機械時間がそれぞれ 50% ずつ按分されます。作業員が 2 つの機械を操作する場合には、作業に 33%、各機械に 33% が按分されます。

作業とは無関係な機械トランザクション

作業とは無関係な機械トランザクションでは、特定の機械トランザクションを追跡し、より正確な原価数値を求めます。

作業とは無関係に追跡される機械トランザクションには、以下の属性があります。

  • 機械トランザクションは、猶予期間または時間および出退勤パラメタの影響を受けません。機械トランザクションは、標準時間に基づくため、出退社、休憩、昼食等の時刻に影響されません。
  • 機械間接費は、シフトや時間にかかわらず標準レートで計算されます。したがって、機械トランザクションには残業や倍額賃率、または間接時間がありません。週末や休日に対する特別な機械費率もありません。
  • 機械トランザクションは、シフトに影響されず、シフトの如何にかかわらず累積されます。シフトの終了時に機械トランザクションは自動的に停止されます。
  • 開始と終了は必須トランザクションですが、別のシフトや別の日に、別の従業員が入力することも可能です。

同一のジョブに対して機械設定または機械実行が中断されたときは、システムにより、その特定の機械時間が追跡されます。

注:  機械トランザクションがシステムに転記されると、そのトランザクションを特定の機械、または特定の機械段取あるいは実行トランザクションに遡ってトレースすることはできません。

単一のジョブに複数の機械が必要であり、機械ごとに時間を追跡する必要がある場合、複数の作業とワークセンタを作成して、転記後の機械時間の追跡を可能にすることができます。

例 1

機械の設定を必要とするジョブ作業があります。そして、機械設定を開始しましたが、急遽それを終了しなければならなくなりました。トランザクションを以下のように入力します。

機械トランザクション 時間 理由
開始設定(F) 午前 8:00 ジョブ設定
終了設定(G) 午前 8:15 ジョブ設定の中断
開始設定(H) 午前 8:30 ジョブ設定の再開
終了設定(I) 午前 9:00 ジョブ実行準備完了

機械設定トランザクションおよび実行トランザクションが真夜中をまたぐ場合は、同じトランザクショング区分と機械に関して、その日の終了トランザクションと翌日の開始トランザクションが自動的に生成されます。

例 2

機械設定は 3 月 18 日午後 7:00 に開始され、3 月 19 日午前 3:00 に終了します。機械作業は 3 月 19 日午前 3:10 に開始され、3 月 21 日午後 2:00 に終了します。システムはその他のトランザクション (* で表示) を自動で入力します。

機械トランザクション 開始時間 終了時間 日付
開始設定 19:00:00   03/18
終了設定 *   23:59:59 03/18
開始設定 * 00:00:00   03/19
終了設定   03:00:00 03/19
機械作業開始 03:10:00   03/19
機械作業終了 *   23:59:59 03/19
機械作業開始 * 00:00:00   03/20
機械作業終了 *   23:59:59 03/20
機械作業開始 * 00:00:00   03/21
機械作業終了   14:00:00 03/21