顧客の作成

顧客にはそれぞれに顧客レコードを入力する必要があります。このレコードには顧客の詳細情報が保存されており、システム全体で使用されます。 [顧客] フォームから全ての関連情報にアクセスして、基本顧客データを保存し、顧客が会社から購入した商品および顧客が支払義務を負う商品を追跡します。

顧客レコードは、顧客に対して 1 つの[請求先] 住所および複数の [出荷先] を定義するように設定できます。また、顧客レコードでは、顧客に対して使用する残高計算方式を [残高繰越] にするか [未処理品目] にするかを指定できます。

このフォームでは、複数の支払期日が設定された [条件] コードを使用した場合、以下のオプションは使用できません。

  • 信用状
  • 一括請求
  • 支払区分:ドラフト

新しい顧客を作成する場合、フォームを保存してリフレッシュするか、またはいったん閉じて再度開くまで [出荷先] タブには何も表示されません。追加の出荷アドレスを作成するには、[出荷先] タブの 「出荷先」 ボタンをクリックします。

[支払履歴] タブに表示される金額は、自国通貨で表示されます。

[法人顧客] タブを使用して、関連顧客をもつ法人顧客を定義します。法人顧客の定義後、他のフォームの [法人] チェックボックスが有効になります。

このタブと [EU 付加価値税] タブの全てのフィールドを有効にするには、 [一般パラメタ] フォームで [EU レポートの有効化] チェックボックスをオンにする必要があります。

[顧客とのやり取り] タブを使用して、やり取りを選択し、その顧客とのやり取りの情報を確認します。この情報は、 [顧客とのやり取り] フォームから取得された表示のみの情報です。

注: 
  • マルチサイト環境では、グローブ記号が [与信限度]、[転記済残高]、および [受注残高] の各フィールドの右側に表示されます。この記号により、これらのフィールドがグローバルであることが示されます。これらのフィールドに表示される金額は、累計の合計金額です。
  • イントラネットにマスタサイトが存在する場合、 [マルチサイト顧客] フォームを使用して、イントラネット上のサイトの顧客情報を追加、更新できます。
  • マルチサイト環境内のサイトから顧客を削除するには、 [顧客] フォームを使用します。これにより、サイトの 「顧客」 テーブルから顧客のレコードが削除されます。ただし、顧客の名前や住所などの情報を含む関連する 「custaddr」 テーブルのレコードも存在します。custaddr テーブルはサイト間で共有されるので、この顧客の custaddr レコードが削除されるのは、顧客番号がどのサイトでも使用されなくなったときだけです。
  • マルチサイト環境で 1 つのサイトに顧客が存在する場合は、同じ顧客番号を他のサイトにおいて異なる顧客名で使用することはできません。
  • 顧客レコードの利用の可否は、サイトにより異なります。したがって、同じ顧客レコードが複数のサイトで使用される場合、そのレコードが利用できるかどうかはサイトごとに管理されます。
注: 
  • 顧客が与信保留の場合は、 フォーム最上部に問題指標が表示されます。顧客が与信保留になっていない場合、 チェックマークが表示されます。
  • 顧客が与信保留状態の場合、この顧客に出荷することはできません。顧客を与信保留にしても個々のオーダは与信保留になりません。しかし、顧客が与信保留状態の場合、システムによってこの顧客への出荷が禁止されます。個々のオーダを与信保留にするには、 [受注オーダ] フォームを使用します。

新規顧客レコードを入力するには、以下の手順に従います。

  1. [顧客] フォームを開くか、マスタサイトで作業している場合は [マルチサイト顧客] フォームを開きます。
  2. フィルタモードをオフにします。
  3. [アクション] > [新規] を選択します。
  4. [顧客] フィールドで、以下のいずれかを実行します。
    • 独自の顧客 ID を定義するには、使用する英数字の文字列を入力します。
    • システムで顧客 ID を生成できるようにするには、 [売掛パラメタ] フォームで定義した [顧客接頭辞] を使用し、このフィールドは空白のままにしておきます。
    注:   フォームの右上に表示されるチェックマークは、この顧客が与信保留になっていないことを示します。顧客を与信保留にした場合、 フォームに問題指標 が表示されます。
  5. 顧客の請求先住所情報は、住所フィールドに入力します。
  6. 顧客の請求情報 (顧客の言語、通貨コード、銀行情報の選択など) をさらに定義するには、フォームのフィールドに該当するデータを入力します。

    詳細については、フィールドの説明を参照してください。

  7. [アクション] > [保存] の順に選択し、初期レコードを保存します。
  8. [出荷先] タブを選択します。この顧客について最大 9999 の異なる住所を入力して、出荷用の 2 次アドレスを定義することができます。
  9. タブの下部にある [出荷先] ボタンをクリックして [顧客出荷先] (または [マルチサイト顧客出荷先] ) フォームを開きます。
  10. [アクション] > [新規] を選択します。
  11. [出荷先] フィールドでは、番号を入力するか、フィールドを未入力のままにして使用可能な次の連番をそのまま使用します。この番号は、直送先の場所を指定するときに [受注オーダ明細] フォームで使用します。
  12. [住所] タブで、この出荷先場所の出荷先住所情報を入力します。
  13. [コード] タブで、フィールドに適切な情報を指定します。詳細については、フィールドの説明を参照してください。
  14. [アクション] > [保存] の順に選択して出荷先場所を保存します。
  15. 必要に応じて、追加の出荷先場所を追加します。終了したら、 [顧客] フォームに戻ります。
  16. [貸方] タブを選択します。このタブで、この顧客に与信されている貸方金額を定義できます。新規受注オーダを追加するとき、オーダ合計がこの顧客の与信限度を超過した場合、システムによって警告メッセージが表示されます(上書き可能)。また、この顧客を与信保留にすることもできます。与信保留にすると、この顧客に対する出荷トランザクションは全て受け付けられなくなります。詳細については、フィールドの説明を参照してください。
  17. [担当] タブを選択します。この顧客とのオーダおよび請求折衝に関する名前および担当者情報を指定します。詳細については、フィールドの説明を参照してください。
  18. [コード] タブを選択します。この顧客のデフォルトコードを定義します。詳細については、フィールドの説明を参照してください。
  19. [支払履歴] タブを選択します。この顧客に関する販売および支払履歴の初期金額を入力します。この入力は、顧客の最初の設定時にのみ必要です。これらの値は、通常の日常的なトランザクションを介してシステムにより保守されます。

    たとえば、請求書、借方、または貸方が転記されると、トランザクションの通貨金額が [期間売上] フィールドに転記されます。[期間売上] は、請求書と借方によって増加し、貸方によって減少します。 [売掛残高履歴ユーティリティ] を実行して、[平均未払残高]、[最大未払残高]、および [最新残高] の値を更新します。

    詳細については、フィールドの説明を参照してください。

  20. [法人顧客] タブを選択します。このタブでは、個別の顧客レコードの間の 2 層の関係を定義することができます。[法人顧客] フィールドで、この現在の顧客の顧客番号を選択した場合、この顧客を 「法人顧客」 として指定することになります。このフィールドで別の顧客番号を選択した場合、この現在の顧客を 「関連顧客」(すなわち、[法人顧客] フィールドで指定した顧客の関連顧客) として指定することになります。

    「法人顧客」 として入力した法人顧客のみが、[請求先] タブに表示されます。これにより、複数の関連顧客の請求書について一本化した支払を適用することができます。[法人与信] フィールドを選択することで、与信限度の処理に対して法人顧客の与信値を使用することができます。あるいは、このフィールドをオフにすると、関連顧客の与信値が使用されます。

    詳細については、フィールドの説明を参照してください。

  21. この顧客に EU コードを設定する必要がある場合、[EU VAT] タブを選択して、コードを指定します。詳細については、フィールドの説明を参照してください。
  22. 請求の改訂/支払日を使用するには、[改訂/支払] タブを選択します。改定日は、請求書が顧客の送付された日です。支払日は、請求期日が計算され、小切手が回収できる日です。詳細については、フィールドの説明を参照してください。
  23. 顧客の販売チーム/担当情報を定義するには、[CRM] タブを選択します。詳細については、フィールドの説明を参照してください。
  24. 顧客に複数の通貨を設定する必要がある場合、[顧客通貨コード] タブまたは [顧客通貨コード] フォームを使用します。
  25. この顧客レコードの定義を終了する場合、[アクション] > [保存] の順に選択して、変更を保存します。