顧客ユーロ通貨変換ユーティリティについて

ユーロ圏内の顧客がユーロ通貨に切り替えた場合、現在のトランザクションレコードおよび履歴トランザクションレコードをユーロに換算して変換する必要があります。これには、 [顧客ユーロ通貨変換] ユーティリティを使用します。

[顧客ユーロ通貨変換] ユーティリティを開始すると、システムでは以下の順番で手順が実行されます。

  • 変換に必要な為替レートを取得します。
  • 変換の影響を受けるフォーム上にある全ての顧客金額を変換します。
  • この変換作業による新しい為替レートとユーロ通貨コードを使って、関連している全てのフォームの為替レートフィールドと通貨コードフィールドを更新します。以下の部分が更新されます。
    • 受注オーダ
    • 信用状
    • 売掛転記済トランザクション
    • 請求書、売掛伝票、返品伝票
    • 顧客契約
    • 総勘定元帳/勘定仕訳帳
    • RMA
  • 基本自国通貨が ユーロ区域の場合、 [売掛転記済トランザクション] [受注オーダ] 、および [RMA] フォームの [固定レート] フィールドを選択します。

変換についての注記

  • 一部のフィールドの値は、他のフィールドから計算されます (例: 品目原価 = 手数料 + 関税 + 輸送費 + 材料費)。システムはこれらのフィールドを直接変換しません。代わりに、それらのコンポーネントフィールドの値が変換された後で、それらの値を再計算します。
  • システムにより、標準の測定単位変換処理を使用して、測定単位フィールドが変換されます。 測定単位変換
  • オーディットログ情報は変換されません。
  • 顧客レコード内の累積履歴金額 (支払、購買、年間値引金額など) は、自国通貨で保存されているので変換されません。これらの情報は、自国通貨をユーロに変換すると変換されます。
  • 外部財務システムを使用して売掛を処理する場合 ( [外部財務インターフェースパラメタ] フォームで [外部売掛システムを使用] フィールドを選択)、必要な全てのデータがシステム内部に保存されるわけではないため、システムは顧客の転記済残高を計算できません。この場合、このユーティリティは外部財務システムから返された転記済残高情報を使用します。

為替レート

基本通貨がユーロの場合、システムは [通貨レート] フォームで定義されたユーロ為替レートを使って金額を直接ユーロに変換します。

基本通貨が自国通貨である場合、システムはそれを使用します。 トランザクション金額が自国通貨に変換された後でユーロに変換される、三角変換方式が使用されます。自国通貨への変換では、変換対象の各トランザクションレコードの為替レート (トランザクションの作成時に入力した為替レート) が使用されます。トランザクションレコードに為替レートが含まれない場合、(その顧客がそれまで使用していた通貨の) [通貨レート] フォームの為替レートが使用されます。