ローカル顧客マスタの移動について
サイト A とサイト B がレプリケーションにより顧客データを共有しているとします。サイト A には顧客 1 が、サイト B には顧客 2 が含まれますが、顧客 1 と 顧客 2 は、実際には異なるサイトで別の番号を持つ同じ顧客です。番号は両方のサイトで一致する必要があるので、サイト A の顧客 1 を顧客 2 に変更することができます。このユーティリティを使用して、現顧客リストから顧客 1 を選択します。次に、新規顧客リストからサイト B の顧客 2 を選択します。これにより、既存のローカル顧客レコードが新しいローカル顧客レコードに移動します。この処理を実行すると、受注オーダ、請求、売掛、ジョブなど、顧客 1 に関連する全てのレコードが、顧客 2 を指定するように更新されます。
レコードを移動するには、以下の条件を満たしている必要があります。
- ユーティリティを実行しているサイト A に現顧客と順序番号 (出荷先) の組み合せがある。
- 新規顧客と順序番号の組がサイト A にない。
- 新規顧客と順序番号の組がサイト B にある。
- 現顧客と新規顧客の通貨コードが同じである。
- 現顧客および新規顧客の両方で法人顧客が一致する必要がある。
- 現顧客順が 0 である場合、新規顧客順も 0 となる必要がある。
現顧客の請求先を新規顧客の出荷先に変更することはできません。
移動に関連する顧客の転記済残高や受注残高は、このユーティリティでは更新されません。関連している全顧客のこれらの値を再調整するには、顧客残高再調整ユーティリティを実行する必要があります。
例 1:現顧客には順序番号 0(請求先)のみが存在し、出荷先はありません。新規顧客の順序番号が 0 であるとします。この場合、現顧客が新規顧客に置き換えられます。
例 2:現顧客は、順序番号 0 と、0 より大きい順序番号(出荷先)を持っています。新規顧客の順序番号が 0 であるとします。この場合、データベースには新規顧客が挿入されますが、現顧客もそのまま残ります。これは、現顧客の出荷先が存在するためです。
例 3:現顧客順が 3 であるとします。新規顧客順が 5 であるとします。移動を実行する前に、新規顧客順 0 が現在のサイトに存在する必要があります。新規顧客順 0 の全ての情報は、移動後も現在のサイトで変更されません。新規顧客順 5 が、現顧客サイトに追加されます。現顧客順 3 が、現顧客サイトから削除されます。新規顧客の [顧客] フォームで、[請求先] 領域は移動の前と同じになります。新規顧客順について、出荷先フォームの [コード] タブなどの [出荷先] 情報が、サイト B からコピーされます。