データ変換の実用例

[データ変換] はさまざまなビジネスプロセスをサポートします。その中で、EDI メッセージから BOD メッセージまたはその他のメッセージフォーマットへの変換が重要になります。メッセージ交換は Infor ION に接続されているアプリケーションと取引パートナーの間で行われます。[データ変換] は [リリース管理]、[出荷管理]、通信クライアント、ION に接続されている ERP システムと組み合わせて使用することができます。サポートされるビジネスプロセスの例を次に示します。

受信リリースオーダー

[データ変換] は外部ビジネスパートナーからリリースオーダーメッセージを受信します (例: UN/EDIFACT DELFOR)。[データ変換] は外部リリースメッセージを社内の PlanningSchedule BOD または ShipmentSchedule BOD に変換します。[データ変換] は BOD を[リリース管理] に渡します。[リリース管理] は新しい要求を計算します。データオーナーとして [リリース管理] は Sync 動詞を使って PlanningSchedule BODShipmentSchedule BOD をパブリッシュします。PlanningSchedule BOD または ShipmentSchedule BOD は、新しい要求を統合する ERP システムへ送信されます。

出荷パート I - 出荷管理

出荷プロセス中に、状況が [ステージ済] と [出荷済] の CarrierRoutet BODShipment BOD が ERP システムによって作成されます。BOD は、データを保持する ERP システムによって Sync 動詞を使用してパブリッシュされます。[出荷管理] は CarrierRoute BODShipment BOD を受信すると、ラベルと運送状を印刷して事前出荷通知 (ASN) を準備します。出荷が開始され、状況が [出荷済] になると、修正された BOD が [出荷管理] で用意されます。これらの CarrierRoute BODShipment BOD には追加の ASN 情報が含まれます。[出荷管理] は Process 動詞を使用して BOD を [データ変換] に渡します。[データ変換] は内部ドキュメントの BOD を結合し、UN/EDIFACT DESADV のような外部 ASN メッセージに変換します。通信クライアントは [データ変換] からメッセージを受信し、外部ビジネスパートナーに送信します。

出荷パート II - リリース管理

出荷プロセス中に、ERP システムは状況が [出荷済] の Shipment BOD を作成します。BOD は、データを保持する ERP システムによって Sync 動詞を使用してパブリッシュされます。[リリース管理] は [出荷済] 状況の Shipment BOD を受信し、この情報に基づいて要求と CUM を更新します。

得意先へのインボイス

出荷プロセス中に、データオーナーである ERP システムによって Invoice BOD が作成され、Sync 動詞でパブリッシュされます。[出荷管理] および [データ変換] エリアは Invoice BOD を受信します。[出荷管理] アプリケーションはインボイスデータを ATLAS と Intrastat 手続きに使用します。[データ変換] は Invoice BOD を外部ビジネスパートナーが必要とするフォーマットのメッセージに変換します (例: [UN/EDIFACT INVOIC])。通信クライアントは [データ変換] からメッセージを受信し、外部ビジネスパートナーに送信します。

自己請求インボイスの受信

出荷プロセス中に、通信クライアントは外部ビジネスパートナーから自己請求インボイスメッセージを受信します (例: [UN/EDIFACT INVOIC] (SBI))。自己請求インボイスメッセージを受信した [データ変換] は、そのメッセージを Invoice BOD (SBI) に変換してパブリッシュします。Invoice BOD (SBI)ION から ERP システムへ送信されます。自己請求インボイスが会計処理されます。

外部物流業者からの在庫消費の統合

出荷プロセス中に、通信クライアントは外部物流業者から在庫消費メッセージを受信します (例: [UN/EDIFACT INVRPT])。このメッセージは、出荷が完了していることを示します。通信クライアントは、このメッセージを [データ変換] に送信します。[データ変換] は、メッセージを InventoryConsumption BOD に変換し、BOD をパブリッシュします。InventoryConsumption BODION から ERP システムへ送信されます。在庫消費が処理され、予約された商品移動に基づいて要求が減らされます。ERP システムはデータオーナーとして Sync 動詞で ION に BOD をパブリッシュします。[リリース管理] は InventoryConsumption BOD を受信し、要求と CUM を更新します。